ドアミラーレス車の懸念は? 荒天時の視界確保や小型化の実情
一方で自動車史において未知なるドアミラーレス車には、使ってみないとわからない不安や懸念として、主に以下の6つの点が考えられる。
【1】モニターに映る映像の距離感の掴みやすさやモニターが車内にあるため、視線移動量が減少することに対し、ドライバーはすぐ適応できるのか?
【2】本当に豪雨や豪雪でもカメラに水滴や雪は付かないのか
【3】走行中、カメラに石などが当たって映像が映らなくなったという場合、何らかの対応策はあるのか(通常のドアミラーであれば鏡が割れた時、メイクなどに使う折り畳み手鏡を貼るなど応急処置ができる可能性もある)
【4】路上のパーキングメーターに駐車し右側から降りる際、起動スイッチ(イグニッション)が切れていてもミラーでの後方確認のためモニターが映るような機能があるのか
【5】実質的な全幅でもあるミラートゥミラー(左右のミラー間)幅は、通常のドアミラー車に対して小型化できているのか
【6】次期ESのドアミラーレス車(日本仕様)は、一部グレードでのオプション設定なので、価格次第では総合的にみて「差額ほどのメリットはない」という結論も考えられる
なかでも特に実用性を左右しかねないのが、【2】と【5】であげた悪天候への対応とサイズの問題だ。
この点についてレクサス広報部に尋ねてみたところ「走行中水滴や雪が付かないよう、かなりの配慮をしており、強力なヒーターも備えてますので、そのようなことが起きる可能性は極めて低いと考えています」との答えだった。
また、デジタルミラーのサイズについても、「ドアミラーレスのESのミラートゥミラー幅は、ドアミラー車に対し右側が59mm、左側が26mm、合計85mm小さいです」との回答を得られた。左右で差があるのは、「運転席から離れた左側は視認性向上のため角度を着けて装着されるため」とのことだ。
左右合わせてミラートゥミラー幅が85mm小さければ、通り抜けしやすいというメリットにもあずかれそうだ。
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どのような結果になるかは全く予想できないが、日常的に使う装備としては久々に出る画期的なものだけに不安もある反面、期待もかなり大きく、実際に使ってみるのが非常に楽しみな装備でもある。
ポイントとなるオプション価格は現時点で未発表。こうした最新装備は高額車から順に装着され、大衆車にも普及してゆくのが一般的だが、あまりに高額だと広まるのに時間がかかる。
この点に関しても、トヨタがこの装備の普及にどれだけ本腰を入れているかどうかが計れる。価格は判明次第、お伝えしたい。
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