2018年10月11日。スバルXVにもフォレスターに続きマイルドハイブリッドの「e-BOXER」が設定された。
かつてXVにもハイブリッドの設定があったものの、今回のe-BOXERは基本構成は同じものの「電池」と「出力特性」がちょっと違うという。
ライバルはトヨタのC-HR!! 走りも燃費もいいライバルC-HRに対して、いかに戦うのか。今回はスバルXV e-BOXERのスペックを中心にお伝えしよう。
文:ベストカーWeb編集部/写真:SUBARU
■e-BOXERは単なる「燃費重視」のハイブリッドではない
スバルが2018年6月に発表したフォレスターから設定を始めたハイブリッド「e-BOXER」。2L水平対向エンジンにモーターを搭載したマイルドハイブリッドだ。
2018年10月11日発表のスバルXV「Advance」グレードには、フォレスターと同様のe-BOXERが搭載される。
e-BOXERの基本的な構造としてはかつての「XVハイブリッド」と同様(モーターのスペックも同様)。しかし、バッテリーが大幅に異なる。
XVハイブリッドではニッケル水素電池を21個搭載していたが、XV Advanceではリチウムイオン電池を32個搭載している。一般的にはリチウムイオン電池はニッケル水素電池よりも軽量・高容量などメリットが多い。
その反面コストにも繋がるのだが、いまやニッケル水素電池を積極的にこのクラスで選択するメリットはないだろう。
またe-BOXERは他社の「燃費重視のハイブリッドカー」とは違い、マイルドハイブリッド。あくまでもエンジンが主役でモーターは縁の下の力持ちになる。
信号からの発進時などにモーターが「ヒョイ」とエンジンの背中を押してくれるのだ。正直なところこのシステムだと燃費はそこまで多く期待できない。
しかし走りのよさなどで勝負したいスバルにとっては、低速トルクをモーターが補ってくれるエンジンに「ちょい足し」のe-BOXERが、コスト面でも信頼面でもベストなのだろう。
また期待値としてはすでに発売されているフォレスターのe-BOXERと同スペックながら、フォレスターより車重にして90kg軽量なことで元気な走りが期待できる。
安全面ではアイサイトに視界拡張ろして「サイドビューモニター機能」を追加。また後退時の自動ブレーキもXV全グレードに標準装備など抜かりなし。
e-BOXERを搭載する「XV Advance」のスペックは以下のとおり。
【XV Advance( e-BOXER)】
エンジン:水平対向2L+モーター
エンジン出力:145ps/6000rpm
最大トルク:19.2kgm/4000rpm
モーター最高出力/トルク:13.6ps/6.6kgm
車重:1550kg
WLTCモード燃費:15.0km/L
■e-BOXERの受注はXV全体の3割を占める
e-BOXERを搭載するXVのAdvanceは、XVのなかではトップグレードになる。価格は以下のとおりだ。
【スバルXV 価格】
1.6i アイサイト:213万8400円
1.6i-L アイサイト:226万8000円
2.0i-Lアイサイト:250万5600円
2.oi-Sアイサイト:270万円
Advance(e-BOXER):282万9600円
Advanceは2Lのベースグレードとなる「L」からは32万4000円高、上級グレード「S」からは12万9600円高となる。
スバル広報部によると、受注状況は2018年10月26日現在でXV全体の3割とのこと。なかなかの好発進ではないだろうか?
ライバルはトヨタC-HRになるだろう。C-HRの中間グレードのS LEDパッケージは267万円と価格面でもXV Advanceに対して有利で、燃費もJC08モードで30.0km/h(XV AdvanceのJC08は19.2km/L)と圧倒的優位性を持つ。
燃費とルックスで選ぶか、質実剛健さと安全性で選ぶか。悩ましいクルマ好きも多いのでは?
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