5代目となる現行ハイエースは、新車はもちろん、中古車の人気も衰えるどころか、人気沸騰中だ。デビューしたのは2004年12月だから、実に14年ものロングセラーモデルになるが、進化と熟成を重ね、デビュー年の1型から数えて現行モデルは4.5型になる。
現行ハイエースの新車もいいが、なかなか手が出せないという人のために、今回は現行ハイエースの中古車バイヤーズガイドをお届けしよう。
現行ハイエースはグレードが多すぎてわかりにくので、現行ハイエースの変遷やボディ&ルーフ形状、乗車定員、搭載エンジンなどを紹介したうえで、本題の中古車相場に迫っていこう。
文/萩原文博
写真/ベストカーWeb、トヨタ
■まずは現行200系ハイエースの変遷を学ぶ
中古車において、その車種の人気のバロメーターとなるのが残価率。中古車の平均価格が、新車時よりどれくらい残っているかだ。人気のある車種は残価率が高くなり、一方人気のない車種は残価率が低くなり、安くなるのだ。
その残価率が高く、なかなか値落ちが進まない人気車種としてトヨタハイエースが挙げられる。日本国内だけでなく、世界でも人気が高く、不幸なことに盗難されやすいベスト3にもランクインするほどだ。
今回は、中古車でも高値キープが続くトヨタハイエースについてさまざまな検証を行ってみたい。中古車相場にいく前にまずは、現行型ハイエースの歴史を簡単に触れておこう。200系と呼ばれる現行型ハイエースが登場したのが2004年8月で、すでに14年も販売されているロングセラーモデルだ。
2ナンバーのコミューター、3ナンバーのワゴン。そして1、4ナンバーのバンを設定するハイエースは14年というモデルライフのなかで一部改良やマイナーチェンジを行い、最新型は4.5型まで進化している。
■現行ハイエースの1型から4.5型までのモデル区分を理解しよう
モデル区分として、2004年8月の登場から2007年8月のマイナーチェンジまでは1型、2007年8月〜2010年7月のマイナーチェンジまでを2型。2010年7月〜2013年11月のマイナーチェンジまでを3型。2013年11月〜2017年11月の一部改良までを4型。そして2017年11月から現在までが4.5型となる。
2型のポイントは、フロントグリルやバンパーの変更。ディーゼルエンジンの環境性能向上。そしてバンモデルに人気グレードであるスーパーGLが、ワイドボディ車に設定された。
3型はフロントバンパー、ヘッドライト、フロントグリルを変更。ディーゼルエンジンの環境性能と燃費性能の向上。2012年4月の一部改良で盗難防止のエンジンイモビライザーの標準装備化が行われている。
4型ではフロントマスクやランプ類がスタイリッシュとなり、内装のインパネなどが改良され平均燃費や外気温度などの各種情報を表示するマルチインフォメーションディスプレイを全車標準装備化。
加えて、2014年12月の一部改良でガソリンエンジンにデュアルVVT-iといった高出力と低燃費を両立させる装置を採用。同時にトランスミッションが4速から6速ATへ変更し、燃費性能を向上させた。
2016年6月の一部改良では助手席キーシリンダーの廃止。トラクションコントロールや横滑り防止装置などの改良が行われ、安全性が向上している。
そして、2017年11月の一部改良では内外装の変更はないが、衝突回避支援パッケージ「トヨタセーフティセンス」が標準装備された。
また、ディーゼルエンジンが従来の3Lから2.8Lの新型へ変更されトランスミッションも従来の4速ATから6速ATへと多段化。その結果、燃費性能が向上させているなど、走行性能、安全性能、燃費性能がドンドンと進化しているのがわかる。
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