正月の風物詩、箱根駅伝の開催がいよいよ近づいてきた。第95回となる2019年大会も1月2日の8時にスタートを切り、翌3日にかけて例年通り、東京大手町・箱根芦ノ湖間を学生ランナーが駆け抜ける。
そして、平成最後の大会となる今回、レースの先導車としてなんと「センチュリー GRMN」を走らせることが、トヨタに対する取材により判明した。センチュリーは2018年にフルモデルチェンジをおこなったトヨタの最高級セダン。そのスポーツバージョンであるセンチュリーGRMNは市販されていないモデルであり、現時点で未発売モデルが異例の大抜擢だ!
箱根駅伝の“主役”といえばランナーだが、彼らを支える“伴走車”にもドラマがある。特に平成に入ってからは三菱、ホンダ、そしてトヨタと、数々のメーカーの数々の車が、ランナーとともに箱根路を駆けてきた。
文:ベストカーWeb編集部
写真:Honda、TOYOTA、ベストカーWeb編集部
平成最後の大会はトヨタ系スポーツ車が勢揃い!
現在、箱根駅伝で車両提供を行うのはトヨタ。協賛を開始した2011年から様々な車を提供している。特筆すべきは毎年「旬」なモデルを走らせていることで、2015年大会には発売直後のMIRAIが、そして2017年には発売直前だった新型プリウスPHVも「大会本部車」として走った。
では、2019年大会はどのような車は走るのか? トヨタ自動車広報部より回答を得た主な走行車種リストは以下のとおりとなっている。
■第95回大会(2019年)箱根駅伝の主な走行車種
・大会本部車/センチュリー GRMN
・大会会長車/マークX GRMN
・運営管理車/ノア、ヴォクシー GRスポーツ ※計23台
・技術総務車/ヴィッツ GRMN
・広報車/プリウスPHV GRスポーツ
今回、トヨタはGR(ガズーレーシング)系の車種を数多く投入。スポーツモデルが提供車両の中心を占めるのは初で、例年のラインナップと比較しても実にユニークな印象。
目玉となる「大会本部車」のセンチュリーGRMNは、豊田章男社長が使用する社長専用車として東京と愛知の本社に1台ずつしか存在しない超希少な車。市販化もされていないため、箱根駅伝の中継が、全国的には初お披露目といっても過言ではない。
さらに、「大会会長車」のマークX GRMN(2019年初に発売予定)も市販前モデルながら箱根路を駆けることとなる。
上記のリストを見てもわかるとおり、箱根駅伝は競技を円滑に進めるため、様々な「車」に支えられている。
TV中継を見ていて最も目にするのは、先頭ランナーの前後を走る「大会本部車」だが、実際に沿道に足を運ぶと、TVには映らない様々な車両の姿を目にすることができる。
各大学に1台ずつ提供される「運営管理車」や先述の「大会会長車」はもちろん、上記リスト以外でも「競技管理バス」(トヨタのマイクロバス、コースターを使用)や「テレビ中継車」、「ラジオ放送車」など多岐にわたり、今大会は競技関係車両で29台、報道関係車両で7台の計36台が動員される。
中継に映し出されるのは、ほんの一部の車両。文字どおり多くの車が陰で“ハコネ”をサポートしているのだ。
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