センチュリーGRMNが2019年箱根駅伝本部車として登場!!! ランナー支えた平成の伴走車

三菱が車両提供を開始! 平成の幕開けと“伴走車”の変化

2000年から3年連続で「監督車」に起用されたパジェロロング

■三菱自動車/1990年代~2003年

平成は、「箱根駅伝と車」の歴史のなかでも実に大きな変化があった時代でもあった。

箱根駅伝が現在の1月2~3日開催が定着したのは1956年の第32回大会から。昭和の時代、主に先導車を務めたのは、陸上自衛隊提供の「ジープ」だった。

戦後、大学側が各自で車両を持ち込んでいた時代を経て、1973年から陸自が正式にジープの提供を開始。昭和の間、伴走車といえばジープという時代が長らく続いた。

この流れが変わったのは、平成元年(1989年)。同年で陸自による車両提供が終了し、替わって1990年代は三菱自動車が車両提供を開始。箱根駅伝に自動車メーカーが協賛する形が始まった。

三菱自動車によると、1998年の第74回大会はデリカスペースギア、翌99年はシャリオグランディス、そして2000~2002年までの3年間はパジェロロングを「監督車」に起用。そのほか「先導車」にエクリプススパイダーやエアトレックなども起用されている。

提供台数も年々増え、1998年に計14台だったのが2003年には計23台となったが、同年いっぱいで三菱による車両提供は最後となった。

■ホンダ/2004~2010年

「大会本部車」として使用されたホンダ FCX(2005年)

平成も中盤を迎えた2004年、三菱の後を受け、今度はホンダが箱根駅伝への車両提供を開始。

ホンダが特徴的だったのは「大会本部車」などに、次世代のエコカーを起用したこと。2002年にリース販売が開始されたFCXや同じく2008年発売のFCXクラリティなど、一般ユーザー向けには市販されていなかった燃料電池車を箱根駅伝の車両として提供。

そのほか「運営管理車」には、ミニバンのエリシオンやステップワゴンなどを提供し、2004年から2010年まで7年間に渡ってホンダによる車両提供が続けられた。

ホンダからトヨタへ! 現在の体制が始まる

「広報車」として走行したG’sアクア(2016年)

■トヨタ/2011年~現在

そして、ホンダに替わってトヨタが2011年から車両提供を開始。現在に至るまで車両提供を続けている。

トヨタもこれまで様々な車両を提供していて、プリウスやプリウスPHV、MIRAIなど、最新のハイブリッド車や燃料電池車を「大会本部車」に据えるケースが、多かったのは先述のとおり。

“変わり種”としては、2016年大会に「広報車」としてG’sアクアが提供された例もある。「運営管理車」にはノア/ヴォクシー系の起用が定着しているが、過去にはプリウスαなども使用。

ちょっとした部分では近年、各校の襷カラーに合わせたラインが「運営管理車」に入るようになり、ひと目で「あの大学用の車両だ」とわかる“工夫”も施されるようになった。

こうした車両に加えて、ハイエースを始め、マイクロバスのコースターやトラックのダイナなども荷物運搬や取材用のバス・カメラ車として提供。TVに映らない用途の車両まで提供できるのは、幅広い車種を持つフルラインナップメーカーのトヨタならでは。

平成最後の箱根駅伝は、主役であるランナーとともに、それを支える「車」にも注目だ。

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