トラックドライバー不足が深刻化しています。
そんな中、未だ2%台にとどまっている女性ドライバーの比率を高めようと、国土交通省の「トラガール促進プロジェクト」など、女性の活用を目指す取り組みが続けられています。
日本大学商学部秋川ゼミナール3年のジェンダー物流班の活動もその一つ。未だ女性が進出できていない現状を変え、女性も活躍できる業界にしたいという目標を掲げ、この11月27日に2回目のセミナーを開催するそうです。さて、どんなセミナーなんでしょうか?
文/トラックマガジン「フルロード」編集部、写真/秋川ゼミナール・ジェンダー物流班
トラガールへの就活を応援するジェンダー物流班の取り組み
ジェンダー物流班によると、ゼミで女性トラックドライバーの雇用促進の研究をしていく過程で、トラックドライバーに対する女性のイメージがとても悪く、そのイメージと職業の実態が大きくかけ離れていることに気づいたという。
そこで女性トラックドライバーを増やすためには、トラックドライバーの魅力を伝え、女性が抱いているバッドイメージを改善する必要があると認識。女性向けにトラックドライバーの魅力をアピールするセミナーを行なうことで、男性社会とされている業界に女性が入っていくきっかけになってほしいと考えたという。
第1回のセミナーは今年9月17日に行なわれ、大阪府堺市に本社を置くひかり物流株式会社(戸川一秋代表)とコラボして、戸川代表や女性ドライバーに実際に働いている中で感じるトラックドライバーという職業の魅力や女性ならではの体験談を語ったもらった。
セミナーには、トラック業界に関心のある7名の女性が参加。その女性参加者からは、「女性でもできることが知れてよかった」「職場の雰囲気の良さが伝わった」などの感想ももらった。
また、セミナーの前後で行なった独自のイメージ調査では、セミナーによってドライバーの魅力が伝わり、ドライバーへのイメージが改善されたことがわかったという。
しかし、セミナーの内容と参加者の集客に課題があることも明確になった。
「女性が働きやすい運送会社は、その企業(ひかり物流)だけなのでは?」等の意見もあったため、セミナーには複数の企業に登壇してもらうことで説得力を持たせ、業界全体が女性雇用の取り組みを積極的に行なっていることを伝える必要があると考えたという。
また、参加者の集客については、より多くの女性に参加してもらうためにはメディアでの発信活動を積極的に行なうことが重要だと認識したという。