米国に新型eキャンターベースの中型EVトラックが登場! ダイムラートラックが新ブランド「RIZON」を立ち上げ!!

米国に新型eキャンターベースの中型EVトラックが登場! ダイムラートラックが新ブランド「RIZON」を立ち上げ!!

 ダイムラートラックグループは、4月28日、米国市場における新ブランド「RIZON」の立ち上げと、同ブランドによる中型EVトラックの展開を発表した。その概要をお届けしていこう。

文/トラックマガジン「フルロード」編集部、写真/ダイムラートラック

新型eキャンターベースの中型EVトラック

RIZONの中型EVトラック「e16L」
RIZONの中型EVトラック「e16L」

 RIZONブランドとして米国で発売される新しい中型EVトラックは、同じダイムラートラックグループである三菱ふそうの電気小型トラック「新型eキャンター」をベースとする車両。

 米国市場でのラインナップは「e18L」「e16L」「e16M」の3モデルを展開し、車両総重量(GVW)は約7.2~8.1トン。米国市場における中型トラックセグメントのクラス4、クラス5に分類される。

 「e16M/L」は定格車両総重量(GVWR)15,995ポンド(約7.2トン)でクラス4、「e18L」はGVWR17,995ポンド(約8.16トン)のクラス5の車両で、搭載するモーターはいずれも、ピーク出力175hp/最大トルクは430Nmを発揮する。

 「L」や「M」は、搭載するバッテリーパック数に応じた表記で、2基搭載したものがMサイズバッテリー(82kWh)、3基搭載したものがLサイズバッテリー(124kWh)となる。

 フル充電時の航続距離は「e16M」で75~110マイル(約120~177km)、「e16L」で115~160マイル(約185~257km)、「e18L」で110~155マイル(約177~249km)になる見込みだ。

 このほかにも、新型eキャンターと同じく対歩行者に対応した衝突被害軽減ブレーキの「アクティブブレーキアシスト」、自動ブレーキと連動し死角の多い助手席側の巻き込み防止警報を行なう「アクティブサイドガードアシスト」などの先進安全装備も搭載される。

巻き込み事故の防止警報を行なうアクディブサイドガードアシスト。RIZON車は衝突被害軽減ブレーキと連動する最新バージョンが搭載される
巻き込み事故の防止警報を行なうアクディブサイドガードアシスト。RIZON車は衝突被害軽減ブレーキと連動する最新バージョンが搭載される

 また電動車両用PTO(パワーテイクオフ)のePTOも搭載できるため、ダンプ、冷蔵車などさまざまな架装バリエーションにも対応する。

 北米における三菱ふそうブランドは、販売低迷を受け2020年より(キャンターの)新車販売が中止された。ダイムラートラックグループの新ブランドというカタチではあるが、今回3年ぶりにふそう車が復活することになる。

 米国では、米カリフォルニア州大気資源委員会が州内で販売されるすべての中大型トラックを2036年からゼロエミッション車にするよう義務付ける規則を承認するなど、物流のゼロエミッション化への動きが急速に高まっている。

 新型eキャンターベースのRIZON中型EVトラックが都市部の小売物流、ラストマイル配送等で販売を伸ばせるか、注目したいところだ。

 なお、販売会社としては米国で約80店舗を構えるベロシティー·ビークル·グループが販売·サービスを展開していくとしている。

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