JR東日本の駅でもあり電車が来るのにバスでしか行けない。そんな駅で行われたイベントに行ってきたのでレポートする。鉄道マニアならどこだかすぐにわかるはずだが、そんな謎掛けタイトルでスタートする。
文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)
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■電車は確かに来る! 来るのだが……
電車は来るJR東日本の駅なのにバスでしか行けないとはどういうことなのか。答えは東京貨物ターミナル駅だ。それはJR貨物の駅ではないのか?確かにJR貨物の駅でもあるが、JR東日本の旅客駅でもあるのだ。しかし現状は旅客の取り扱いはしていないというだけだ。
だったら電車は来ないのでは?という疑問については、毎日1往復だけ当駅にも電車はやってくる。貨物列車は通常は機関車が貨車をけん引して走るのだが、当地に発着する電車は大阪市の安治川口駅と当駅を結ぶM250系電車だ。
機関車けん引ではなく、れっきとした「貨物電車」だ。この列車は「スーパーレールカーゴ」という愛称が付けられていてヘッドマークもある。
日本全国と貨物列車で結ばれた東京貨物ターミナル駅だが、JR貨物がこどもの日の1日限定で50周年記念公開イベントが行われた。入場料金は1000円オンライン販売のみで、発売当日には売り切れたのだが、あまりの反響にその後に追加販売された。記者も運よくチケットを購入できたので行ってみたというわけだ。
■モノレールかバスか? もちろんバスでしょ!!
当駅は物流ターミナル地域にあるので、付近の鉄道駅は東京モノレールの流通センター駅だけだ。歩くと15分から20分程度かかるので、撮影機材をかついで行くのはなかなか辛そうだ。
そこで路線バスの出番となる。JR大森駅から京浜急行・大森海岸駅と平和島駅を経由して野鳥公園バス停で下車すると徒歩は5分程度に短縮される。
この路線を運行するのは京浜急行バスで、森24系統の京浜島循環線か、森32系統の城南島循環線に乗車すると、大森駅からだと20分程度で到着する。記者は京浜急行・平和島駅から乗車したので停留所としては中2つなのだが、物流地区なので停留所間が長くしばらく停車しないまま10分弱で到着した。