高級SUVは「無骨/タフ」に回帰がトレンド! レクサスGXが魅せたタフでモダンなSUVのホンモノ感

■無骨なレトロモダンSUV、ランドローバーディフェンダー

新型ディフェンダー(写真左)と初代ディフェンダー(写真右)。新型は洗練されたが、悪路走破性の高さは初代から踏襲する重要なキャラクター
新型ディフェンダー(写真左)と初代ディフェンダー(写真右)。新型は洗練されたが、悪路走破性の高さは初代から踏襲する重要なキャラクター

 無骨でレトロモダンなSUVといえば、現行モデルのランドローバーディフェンダーが筆頭格だろう。1948年の発売されたシリーズ1以来、2016年の製造中止まで実に68年間生産されたが、2020年4月に復活した。

 ディフェンダーのエクステリアデザインは、Gクラスやジープラングラー、ジムニー(初代、2代目)など、デザインをそのまま現代に復刻したものではなく、歴代ディフェンダーのモチーフを取り入れつつ、原点回帰とは違う新しいデザインで勝負してきたのである。

 とはいえ、伝統的なアイコン、ルーフラインやショルダーライン、四角いホイールアーチ、横開きのリアテールゲート、外付けスペアタイヤ、後部に設けた明かり窓の「アルパインライト」などディフェンダーの伝統的アイテムもしっかりと取り入れている。

 ラダーフレームから軽量アルミニウムのモノコック構造に変わった点については賛否両論があったようだが、そんな心配は杞憂に終わったようで受注が殺到し、中古車市場ではプレミアム価格が付くほどの超人気ぶりとなった。

 モノコック構造となったことで、ボディ剛性が気になるが、全く新しいアーキテクチャー「D7x」により、従来比3倍のねじり剛性を確保するとともに、軽量化も実現し、ランドローバー史上最も頑丈なボディ構造ということで安堵した人も多かったに違いない。

5ドア仕様のディフェンダー110。ルーフラックなどさまざまなオプションアイテムが充実している
5ドア仕様のディフェンダー110。ルーフラックなどさまざまなオプションアイテムが充実している

 筆者は、このランドローバーディフェンダーが、レクサスGX最大の好敵手になるのではないかとみている。

 レクサスGXは無骨でタフ、モダンなエクステリア、ラダーフレーム構造を持つ本格オフローダー、そしてデジタル環境を完備したモダンな別荘をイメージしたインテリアを持っているので、相手にとって不足なしだろう。

 レクサスGXのボディサイズは全長4950×全幅1980×全高1870mm、ホイールベースが2850mm。

ディフェンダーは3ドアの90、5ドアの110、5ドアロングボディの130のラインナップ。全長は90が4510mm、110が4945mm、130が5275mm、全幅は3モデル共通の1995mm、全高は一部を除き1970mm。ホイールベースは90が2585mm、110と130が2020mm
ディフェンダーは3ドアの90、5ドアの110、5ドアロングボディの130のラインナップ。全長は90が4510mm、110が4945mm、130が5275mm、全幅は3モデル共通の1995mm、全高は一部を除き1970mm。ホイールベースは90が2585mm、110と130が2020mm

 いっぽう、ディフェンダーの5ドア110は全長4945×全幅1995×全高1970mm、ホイールベース3020mmと、レクサスGXとサイズ感が近い。 

 エンジンラインナップは90と110が2Lガソリン、3Lディーゼルマイルドハイブリッド、5L、V8、130が3Lディーゼルマイルドハイブリッドが用意される。レクサスGXは3.5L、V6ツインターボと2L、直4ターボのハイブリッドとなる。

 ディフェンダーの価格は3ドアの90が729万~1536万円、5ドアの110が758万~1620万円、5ドアロング130が1063万~1349万円。

 いっぽうGXの価格は未発表だが、900万~1200万円ほどになるのではないかと予想する。ディフェンダーの130と重なる価格帯だ。

走りも本格派の新型レクサスGX OVERTRAIL仕様
走りも本格派の新型レクサスGX OVERTRAIL仕様

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 レクサスGXは歴史と伝統にあるランクル一家のプラドの兄弟車ということになるが、キャラクターはプラドとまったく異なり、「単なるモデルチェンジではなく、新たなページを創出するゲームチェンジャー」のプレミアムSUVという位置づけだ。

 はたして世界はどう評価するのか? 発売は2023年末から順次各地域で発売されるということで、当然日本発売も視野に入るだろう。期待して待ちたい。

【画像ギャラリー】無骨なSUV、新型レクサスGX、ベンツGクラス、ジープラングラー、ディフェンダーの写真をチェック!(15枚)画像ギャラリー

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