高速道路や自動車専用道路では一般道では考えにくいトラブルが発生することがあります。高速道路や自動車専用道路は一方通行で駐停車禁止、そして速度域が高いことが大きく影響しています。
高速道路でのトラブルはスピードが速いだけに重大事故につながるので、ミスしても慌てないことが最も重要になる。どんな冷静な人手も、動揺したり阿波立てたりすると、間違えた判断を下しやすいからだ。
高速道路でありがちなトラブルについて諸星陽一氏がその対処法を解説。
文:諸星陽一/写真:平野学、ベストカー編集部
方向を間違えた! 目的地を通過! 分岐を間違えた!
高速道路は一方通行ですからインターチェンジから流入するとあと戻りができません。
例えば東名高速の大井松田で高速道路に乗って、東京方面に向かいたいのに気がついたら御殿場方面に向かっていたとします。この時どうすればいいでしょうか?
入り口ゲートを過ぎて、分岐に入ったらもう戻ることはできません。次のインターチェンジまで移動してUターンするしか方法はありません。どんなに急いでいても次のインターチェンジまで移動して下さい。
昔はこうした場合は次のインターチェンジで乗り直した時も、余分に走行したぶんの高速料金を支払う必要がありました。
しかし今は少し優しくなって、間違った往復分の通行料金は支払わなくてもいいことになっています。この場合、大切なのは料金所の有人ゲートを使う必要があるということです。
例えば大井松田で東名高速に乗った場合、最初のインターチェンジは足柄サービスエリアに新設された足柄スマートインターチェンジですが、ここには有人ゲートがありませんので、間違ったことに対する処理をしてもらうことができません。
仕事に遅刻しそうで1分1秒でも早く戻りたいなら、このスマートインターチェンジを使って料金を負担してしまうのがいいでしょうが、時間に余裕があり通行料金を節約したいなら、スマートインターチェンジではなく一般的なインターチェンジを利用するべきです。
このように方向を間違ってしまった時だけでなく、目的地のインターチェンジを通り過ぎてしまった場合も同様に次のインターチェンジで処理をして目的のインターチェンジに戻ることができます。
この時の通行料金は入り口から当初の目的地までの金額ですみます。また、通行止めにより目的地にたどり着けない場合は料金を負担せずに出発料金所に戻ることができます。
いずれの場合も料金所の係員の指示に従うことが大切です。料金所の先のどこでUターンすべきか? 出口の料金所でどうすればいいか? などを詳しく教えてくれるので、その指示に従うことが大切です。
財布を忘れて現金もカードもない
現金で高速道路を使う場合、出発料金所ではお金は不要です。ですからお財布を忘れたことは、出口に到着してから判明します。これはかなりパニックですが、実は対処はできます。
料金所にたどり着く前に気づいたなら料金所には行かず、料金所の手前にある事務所に行き、状況を説明して手続きをおこないます。
料金所でも手続きができたり、事務所に行くように指示されたりするでしょうが、先に事務所に行ったほうが他車に迷惑を掛けずにすみます。
通行料金については10日以内に当該料金所に持っていくか、現金書留で送る必要があります。
ETCカードの使用期限は一般的なクレジットカードのと同様にYY年MM月となっています。例えば2019年05月31日に、2019年05月末期限のETCカードで出かけたとき、往路では使えますが復路では使えません。
こうしたこともあるので、新しいETCカードが送られてきたら早めに入れ替えることが大切ですし、もし送られて来ないようならきちんと手配をすることが大切です。
こうしたことを防ぐためには免許証とともに緊急用の現金を免許証ケースに入れておくといいでしょう。ということはつまり、お財布に免許証を入れるというのはノウハウとしてNGということになります。
また、緊急用として車検証の中にお金を忍ばせるのもなかなかいい方法かも知れませんが、これはなんだかクルマを売るときとか、廃車するときなどに忘れてしまいそうな感じもします。
その昔、自動車解体業の人に聞いたのですが、クルマを解体していると小銭はよく出てきたそうです。昔は有料道路を走るたびに現金が必要でしたからね。
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