良く話題に上がる日常点検と言えばタイヤの空気圧だ。クルマに関心のある人であればマイカーの空気圧は定期的にチェックしていることだろう。しかし、この空気圧チェック、冬場こそより重要となってくる。今回は冬場こそ空気圧チェックが重要なワケを紹介していく。
文:西川彰吾╱写真:Adobe Stock╱アイキャッチ:Adobe@n3d-artphoto.com
【画像ギャラリー】冬場の空気圧チェックも画像でチェック!! (2枚)画像ギャラリー■空気中の水分が影響
タイヤの内部に入っている空気は基本的には普段我々が吸ったり吐いたりしている空気と同じだ。
時々窒素ガスを使用しているクルマもあると思うが、一般公道を走るクルマの多くは普通の空気で、特別なアイテムを使用していることはあまりない。
空気というのは窒素(N2)が約78%、酸素(O2)が約20%、そのほかにアルゴン(Ar)や二酸化炭素(CO2)といった割合で構成されているが、空気中には水分も含まれている。
この水分は温度などの環境変化によって大きく膨張もしくは収縮するという特徴を持っているのだ。
この特徴があるからこそ冬場は特に空気圧チェックが必要となる。
■冬場は空気圧が低くなりやすい! その理由は?
結論だけ言えば冬場は空気圧が低くなりやすい。
だから暖かい時期よりもこまめに空気圧をチェックするべきなのだ。
ではなぜ寒くなる冬場は空気圧が低くなりやすいのだろうか?先に紹介した水分の膨張や収縮という特徴が大きな理由だ。
寒くなると空気中の水分は収縮する。このため空気が縮まって、空気圧が低くなるのだ。
また、学校でシャルルの法則を習ったと思うが、これは「圧力一定で,温度を1℃上昇させるごとに,気体の体積は0℃のときの体積の1/273ずつ膨張する。」という法則だ。
この法則から言えば期待の体積は1℃低くなるごとに1/273ずつ収縮するということになる。
空気は温度が低くなると縮んでしまうため、空気圧が低くなりやすい。
だから暖かい時期よりも空気圧チェックが重要となってくるのだ。
■タイヤ交換も影響
また、冬場はスタッドレスタイヤに交換するという人も多いだろう。
半年以上放置していたスタッドレスタイヤの空気圧はかなり低い。
交換後は必ず空気圧チェックをしよう。
そしてスタッドレスタイヤの装着でサイズを変更した場合は、適正となる空気圧が変更となることにも注意が必要だ。
タイヤサイズが変わると同じ空気圧でも負荷能力が変わってしまうため適正となる空気圧が異なる。
サイズにあった空気圧なんて分からない人もいるかもしれないが、そんな時はタイヤメーカー各社がホームページで公開している「空気圧検索システム」を使用するのがオススメ。
「タイヤ 空気圧検索」とか「空気圧 サイズ変更」とか検索すると出てくる。
スタッドレスタイヤへの交換でサイズが変更になる場合は事前に交換後の適正となる空気圧を調べておこう。
空気圧は温度の低い冬場に低くなりがちだが、定期的な空気圧チェックはどんな季節でも重要だ。しっかりとチェックして安心安全なドライブ環境を整えよう。
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