あの超高級車、サービスのいい風俗嬢みたい
馬場 こうもラグジュアリーSUVが続くと、なんだか同じに見えてきますよね……。
ウカイ マジか!? 上写真のフェラーリGTC4ルッソが「レヴォーグぽい」と言わねぇだろうな(笑)? 見てのとおり、シューティングブレイクスタイルで4人が座れる。
馬場 フェラーリなのに4人座れるなんて、サービスのいい風俗嬢みたいスね。
ウカイ フェラーリに失礼だろ! 330GTCやベルリネッタルッソといったフェラーリの名車に名前が由来する歴史を感じるモデルなんだぞ。現代に走る“スポーツラグジュアリー〟といってもいい。価格は3470万円だッ!
馬場 ウゲッ。そんなに高くても「フェラーリFFのビッグマイチェン」という噂が……。
ウカイ それでも金持ちは買うんだよ。さぁ、次。おまえを黙らせてやる。これも5月に発表されたアストンマーチンDB11、最新作のボンドカーの流れを汲むモデルだ。どうだ、格好いいだろう?
馬場 最高出力608ps、最高速度322㎞/hのモンスターマシンみたいですね。
ウカイ 詳しいじゃないか。
馬場 ええ、昔ショーン・コネリーに似ているとよく言われましたから。
ウカイ ウソつけ! 先代といえるDB9よりエンジンをダウンサイズした5.2ℓがミソで、ツインターボを組み合わせることで走りはより刺激的に。そそるだろぉ〜?
馬場 リアの〝オバフェン〟のデザインもそそります。国産車はなかなかこういうデザインができないですよね。
ウカイ 国産車のデザインが遅れている感じがするのがセダン。最後に取りあげるキャデラックのフラッグシップモデル、CT6なんて存在感あるデザインしているだろ?
馬場 スーパーの国産和牛半額セールのほうが、私にとっっては存在感ありますけど。
ウカイ アホか! シリンダー休止機構を採用して燃費性能を向上させるなど、エコを考えた技術が搭載されているのも好感が持てるよな。
馬場 〝好感持てる超高級車〟には太刀打ちできないス(笑)。
ウカイ どうだ、今回登場したクルマ、退職金前借りしてどれか一台買ってみなよ。
馬場 退職金、そんなに出ないですよぉ……(トホホ)。
怒濤のSUVラッシュに見るメルセデス・ベンツの戦略
VWを抜いていまや輸入車ナンバーワンの新車販売台数を誇るメルセデス・ベンツ。かつての高級車だけを作るメーカーではなく、いまや下はAクラスから上はAMGまでラインアップするフルラインメーカーになっている。
そのメルセデス・ベンツがここのところ怒濤の勢いで発表するのが、車名にGLが付くSUV軍団だ。
もともとSUVマーケットは、クルマ界の埋蔵金市場といわれていたマーケット。その成長は2020年頃まで続くと2000年当時から予想されていた。そこに目を付けた自動車メーカーは、以来いろんなタイプのSUVを登場させている。
メルセデス・ベンツもSUV戦略は以前から進めていてかつてのMクラスを皮切りに、現在、GLA、GLC、GLE、GLSとGLモデルは4車種をラインアップ。日本市場では358万円から1900万円までのモデルを用意している(Gクラス除く)。
なぜラインアップの幅が広いのか、それはライバルに顧客を奪われたくないからにほかならない。BMWはX1からX5まで4ラインアップ、アウディはQ3からQ7まで、3ラインアップしている。
こうしておけば中間層から富裕層までの顧客を囲い込むことができる。もちろん開発にお金をかけたくないから、プラットフォームはセダン系からの流用が多い。
乗用車メーカーにとってSUVをやりたがるのは、既存のプラットフォームを使用して車高をちょっと上げて、内装に手を加えれば、価格を引き上げて販売できるから。
ただ最近は、より差別化を図るためにボディデザインを大きく変えるなど手が込んできているので、かつてよりはコスト高になっているといわれている。
メルセデス・ベンツは本国でGLCとGLEのクーペモデルもすでに発表ずみ。BMW X4の販売状況を調査して、いけるとなれば日本導入も間違いなし。ますます勢いは加速するもようだ。
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