国産スポーツは2018年頃から採用されるか!?
では、将来的には採用されるものなのだろうか?
「日本の『予防安全性能アセスメント』における衝突被害軽減ブレーキでは、歩行者対応型の試験が2016年度から始まっています。その意味で近い将来、開発費用の上乗せがしやすい高額モデルへの採用が始まるでしょう。
ただし、いわゆるミリ波+ステレオカメラのような“フルスペック版”の登場は少し遅れるかもしれません。
現在、すでにメルセデスやアウディ、BMWやポルシェなどの欧州スポーツモデルは衝突被害軽減ブレーキをはじめとしたADASを装備していますが、
全高1290mmのスポーツカーであるベンツAMG GT(GT-Rは1370mmでNSXは1215mm)の衝突被害軽減ブレーキはC/E/Sクラスなどのフルスペック版ではなく、最大減速度がフル制動の約60%となる機能に留まっています」。
西村氏は、日本の高級スポーツカーでも2018年くらいから搭載車種が現われると考えているようだ。
【主なスポーツカーの自動ブレーキ設定の有無】
- 車種(車体の全高) 有無(検知方式)
- 日産GT-R(1370mm) なし
- ホンダNSX(121mm) なし
- トヨタ86(1320mm) なし
- マツダロードスター(1235mm) なし
- スバルWRX STI(1475mm) なし
- ベンツAMG GT(1290mm) あり(単眼カメラ)
- ポルシェ718ボクスター(1281mm) あり(ミリ波レーダー)
- アウディR8 V10(1240mm) なし
- BMW i8(1300mm) あり(単眼カメラ)
- フェラーリ488GTB(1213mm) なし
現状、日本のスポーツカーに自動ブレーキが装備されないのは、車高が低い車種は技術的に難しいので専用に開発する必要があり、販売台数の多くないスポーツカーにそれだけのコストをかけるのが難しいというのが一番の理由のようだ。
自動車メーカーも企業なので利益が出ないことはできないのはある意味当然。
とはいえ、自動ブレーキは一定の被害軽減効果が認められているだけに、早い時期の採用を実現してほしい。
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