2017年2月26日15時、ついに圏央道の茨城県区間がすべて開通する。この開通で圏央道の未開通区間は残り僅かとなった。
今回の開通によっていったいどんな効果がもたされるのか?
文:WEBベストカー編集部/写真:WEBベストカー編集部
東名から常磐道まで圏央道で直結
今回、開通したのは上の『平面図』の圏央道の境古河(さかいこが)ICからつくば中央IC間。
下の『全体図』の赤い部分にあたり、境古河ICから西の区間は、東名と接続する海老名JCTを越え、新湘南バイパスと接続する茅ヶ崎JCTまですでに開通している。
つまり、今回の茨城県区間全線開通で、東名高速から常磐道までが圏央道で繋がることになったのだ。
■ETC割引は深夜割引、休日割引も適用
料金面では、ETC時間帯割引の「深夜割引」(0〜4時に通行)が適用され、30%の割引に。また、土日・祝日に通行した場合、「休日割引」が適用され、こちらも30%の割引となる。これは久喜白岡JCTから東の区間と同じ扱いだ。
ちなみに、同じ圏央道でも久喜白岡JCTから茅ヶ崎JCTまでの区間は、『大都市近郊区間』となるため、休日割引は適用されず、深夜割引のみが適用されている。
都心を通らないルート選択肢が拡大。所要時間短縮のケースも
さて、今回の開通でどのような効果がもたらされるのか? 乗用車を利用する一般のユーザーに最も関係する効果は、
- 1.所要時間の短縮
- 2.都心を経由しないルート選択肢の拡大
この2つだ。1.に関しては下の図のとおり、特に成田空港から関越道・花園ICまでの所要時間が、首都高を使って都心を経由するルートより、最大で20分短縮できると試算されている。
これにより、成田空港から秩父・長瀞や日光・那須、富岡製糸場などの観光スポットへのアクセスが向上するというメリットもある。
さらに、湘南エリアから成田空港まで圏央道1本で繋がったことで、都心を経由しないルート選択の幅が広がった。
例えば、首都高で事故や渋滞が起きた際、これまで都心経由以外に選択肢がなかったケースでも、これからは圏央道経由で迂回するルートを選べるようになる。
また、交通全体として見ても、都心を通過するだけの車両(=通過交通)の減少、ひいては交通の分散効果も期待できる。
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