■エルグランド 2018年5月販売台数 473台
背の高いLサイズミニバンだが、3列目のシートに座ると膝が持ち上がって窮屈に感じられ、これを畳んだ時に得られる荷室も床が高い。要は「大勢乗せてたくさん積む」という車内の広いハイルーフミニバンの特徴が台無しになっている。
加えて緊急自動ブレーキを作動できる安全装備は、設計の古いミリ波レーダー方式だから歩行者を検知できない。しかもV型6気筒3.5Lエンジン搭載車だけに用意され、売れ筋の直列4気筒2.5Lエンジン搭載車では装着できない。
居住性と積載性が低いのは決定的な欠点で、改善するにはフルモデルチェンジを施すしかないが、Lサイズミニバンは需要を考えると飽和状態にある。ヴェルファイア&アルファードに加えて、オデッセイ、エスティマも用意されるからだ。そして現行エルグランドは、以前は北米でクエストとして売られていたが、今はすでに終了した。
そうなるとエルグランドを廃止して、シエンタやフリードのライバルとなるような1.5Lクラスのコンパクトミニバンを開発した方が、ユーザーのメリットになる。
ちなみにかつて日産は、コンパクトなミニバンの開発を進めていたが、リーマンショックなどの影響もあって凍結されたらしい。日本で販売を回復するには、コンパクトミニバンは不可欠のカテゴリーだ。
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