工場の動物保護も高評価? 北米でバカ売れにはワケがある!!  知られざるスバル北米大躍進の謎

■スバル唯一の「国外生産拠点」の存在

SIAの存在はアメリカにとっても大きい
SIAの存在はアメリカにとっても大きい

 アメリカにおけるスバル車の成功を語る上で忘れてはいけないのが、スバル唯一の国外工場である「スバル オブ インディアナ オートモーティブ (SIA)」の存在だ。2022年8月17日にはスバル車500万台目を生産した(編註:2023年2月に700万台)。

 ちなみに記念すべき500万台目はガイザーブルーの 2022 年型アウトバック ウィルダネスだった。

 SIA はスバルの日本国外唯一の生産拠点であり、現在はアセント、インプレッサ、レガシィ、アウトバックの各モデルを製造している。北米で販売されるスバル車の約半数がここで生産されており、2023年5月末現在の累計生産台数は525万台に達している。

 ちなみに1987 年 3 月に設立された時点ではこのラファイエット工場はスバルといすゞの合弁事業であり、スバル車のほかに、いすゞロデオやホンダパスポート(日本名:いすゞミューウィザードのOEM)などが生産されていた他、一時期はトヨタカムリの受託生産も行っていた。2016年からはスバル車のみを生産している。

この工場がまたいろいろ凄いのだ。

(1)米国で生産されるスバル製品は埋め立てゼロの工場で製造
(2)全米野生生物連盟によって野生生物生息地に指定された唯一の米国内にある自動車製造工場
(3)過去 20 年間、スバルオブアメリカ(SOA)と同財団は2 億 7000 万ドル以上を寄付、従業員は約 78,000 時間のボランティア活動を記録

 つまりSIAの工場は自然環境を守ることにも大きく寄与しており、過去20年間で400億円ちかい寄付も行っており、従業員のボランティア活動にも熱心…このほかにも米国スバル全体で国立公園を守る活動を長年続けている。

 これらによってスバルの企業イメージはすこぶる良いものとして認識されており、それが販売台数アップにもつながっていると考えられる。

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