■まとめ
そして今も日産は、それにこだわっている。2019年に入ってから、日産は「エルグランド」のテレビCMを放映始めた。近藤真彦氏を用いて、峠道をハイペースで走るエルグランドの映像は、いかにも「走りのミニバン」をアピールしたものだ。
もちろん、「背が低かったこと」だけがエルグランドの敗因ではないだろう。
トヨタ販売網の圧倒的な強さがアルファード/ヴェルファイアを後押ししたことは事実だし、それにエルグランドの潜在ユーザーが流れていったという側面もあるかもしれない(編集部注/ハイブリッド仕様を用意できなかったことや、派手顔に振り切れなかったところも原因としてあるだろう)。
しかし最大の要因は、「走りへの強いこだわり」が仇となったと筆者はみている。
「走り」は、NISMOやオーテックのようなカスタマイズカーで実現する方向でよかったかもしれない。もし今から4代目のエルグランドの姿を考えるなら、初代エルグランドを彷彿させる「背高のミニバン」を目指すべきだと、筆者は考える。
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