■使い方はその人次第
冒頭に書いたように「DCT-WR100D」はユーザーのライフスタイルに応じて様々な使い方ができるのが魅力だ。スマホやタブレットに接続して動画や音楽、SNSを思う存分楽しむも良し。
ゲーム機と接続しオンラインプレイも可能、さらに昨今人気のオンラインメディアプレーヤー、一例だが、Amazonの「Fire TV Stick」をHDMI接続が可能なカーナビ等に接続すれば従来とは比較にならないほどのコンテンツを楽しむことができる。
ちなみに「DCT-WR100D」の接続速度は下り最大150Mbps、上り最大50Mbpsだが、YouTubeでHD1080pの動画を視聴する際、推奨される持続的速度は5Mbpsと言われている。つまり余裕を持ってHD画質のコンテンツも楽しむことができるはずだ。
また根本的なことだが、ドコモのLTE回線を使うメリットのひとつとして、トンネルのような電波が届きづらい場所での接続性の高さも大きな魅力である。
これに関してはカロッツェリア側も事前にテストをくり返し行っており長いトンネル(例:首都高山手トンネル)などでも接続が切れることなく使えるそうだ。この辺が車載用として開発され、モバイルWi-Fiとは一線を画する理由とも言えるだろう。
■既発モデルとの相性も良い
実際商品に触れたこともある筆者だが、これまで説明してきた接続機器だけでなく、今年発売されたカロッツェリアの「タブレットAVシステム」との連携も魅力的だ。
2Dメインユニットである「FH-7600SC」に接続させる専用タブレット「SDA-700TAB」には残念ながらモバイル通信機能は搭載されていない。これまでは携帯電話などの通信回線をテザリングして活用していたが「DCT-WR100D」と接続することで多彩なカーナビアプリも躊躇無く使うことができる。
また同時期にリリースされているディスプレイオーディオ「DMH-SF700」なども接続するスマホのパケット代を使わなくて良いので相性は良いだろう。
■大ヒットの予感
最後にこの商品の可能性について考えてみた。これまで触れてきた接続のほか、移動途中の車内でちょっとした仕事ができる環境が構築できる。
そして「DCT-WR100D」自体はコンパクトということもあり、持ち歩くことも容易だ。
例えば出張や旅行などでレンタカーを使う際、また自分のクルマがそもそもテレマティクスなどとは無縁のビンテージモデル、言い換えれば「中古車」であっても、これを接続するだけで瞬時に最新のオンライン環境を持つクルマに早変わりするのだ。
これまでのテレマティクスやオンラインはカーナビや車両側に組み込まれたシステムに依存してきたが「DCT-WR100D」の登場は従来までの概念に捕らわれない画期的な商品と言える。
あくまでも予想だが、この商品は“分かっている人”には刺さること間違い無い。筆者も購入するつもりでいるが、大ヒットすることで品薄になりそうな気もしている。
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