カロッツェリアが10月に発表した「車載用Wi-Fiルーター」。発売自体は12月を予定しているが、今じわじわとその人気が高まっている。一体この商品が世に出ることで何が起きるのか? 人々の生活はどのように変化するのかを考えてみた。
文/高山正寛、写真/平野学、パイオニア
【画像ギャラリー】ありそうでなかった車載用Wi-Fiルーターがカロッツェリアから登場!! 車内がもっと便利になる!
■ありそうでなかった「車載用Wi-Fiルーター」
今や、経済や人々のライフスタイル自体を大きく変えてしまったコロナ禍において「ニューノーマル」と呼ばれる変革が求められている。その中でクルマに関しても「安全な乗り物」として認知が高まっているが、実は変化がなかったのが車内におけるオンライン化なのだ。
スマホに代表されるオンライン化はすべての生活に関わっている重要なライフラインとも言えるものだ。ニューノーマルな日常においてもオンライン化は生活をサポートするインフラとして誰もがその恩恵を受けている。
しかし、クルマに関して言えば実は車内環境は「オフライン」であることが多い。確かに外部からの情報としてはラジオや地デジ、またカーナビにおける「VICS(WIDE)」などにより繋がる環境自体は存在する。
しかし、日々の生活で使われるオンライン環境とそれによって得られる情報やコンテンツなどの活用はクルマに乗った瞬間、一度遮断される。
ではクルマの中でスマホを使えばいいじゃないか、という声も確かに正しい部分はある。しかし移動体であるクルマと通信との関係は実はシビアで安定した環境や何よりも通信費が高額化するリスクも控えている。
そこに登場したのが車載用Wi-Fiルーターである。今までありそうで無かった商品の狙いや魅力はどこにあるのだろうか。
■車載専用という意味
その商品名は「DCT-WR100D」。簡単に言ってしまえば「車内で複数の機器をWi-Fi接続できる専用ルーター」である。
寸法は91.5×16×44.5mm(幅×高さ×奥行)、重さも50g(ケーブル類は除く)。実際の見た目はスマホより小さいコンパクトな小箱といった印象だ。
しかしこの中身がスゴイ。この中には元々NTTドコモの通信SIMが入っており、これに接続することで4GのLTE回線を定額制で使えるのだ。もちろん「使い放題」である。
接続は最大5台までなので、例えばミニバンに乗って家族でドライブする際に後席に座った子供達が別々に動画コンテンツやネットゲームを楽しみながら、同時に前席のドライバーはサブスクの音楽サイトに接続するなど、その人のライフスタイルに応じて使いこなせる商品である。
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