おすすめのスタッドレスタイヤはなにか。日進月歩で進化を続けるスタッドレスタイヤだからすごく悩みどころ。いったいどこまでいくのよ、ってレベルの開発競争が行われ、各社が日本の路上に適したスタッドレスタイヤの開発に余念がない。
そんななか横浜ゴムから2021年からの新製品「iceGUARD7(アイスガード7)」が発表された。もう「7」ですか……(遠い目)。
正直なところ編集担当は「アイスガード6」の時点でもうこれ以上の進化はないのではないか、と思っていた。しかし極秘裏に開催された雪上/氷上試乗会でアイスガード7に乗ったときにその心配は杞憂に終わった。
GRスープラを振り回して実感したアイスガード7の魅力をお伝えしよう。
文:ベストカーWeb編集部/写真:横浜ゴム
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■胸を張っておすすめできる最強スタッドレス
前作となるアイスガード6の試乗会で編集担当は開口一番このセリフを横浜ゴムの開発スタッフに伝えた。それくらいアイスガード6の完成度は高く、進化の余地がまったくないようにも思えた。
圧倒的な氷上性能でツルッツルの凍結路でもたしかなグリップを生み出しており、厳冬期の北海道(実際は交通量の多い箇所の磨かれたブラックアイスバーンがもっとも危険)や、東北の路上でもその極限性能を体感するのは難しいほど高性能だった。
しかしそんな担当の「アイスガード6が最強スタッドレス説」を覆すかの如く、旭川の横浜ゴムテストコース(TTCH)でアイスガード7の極秘試乗会が行われた。どこに進化の幅があるのか、と懐疑的な心境のまま雪上コースに用意された試乗車に乗り込む。
それもまたGRスープラときた。横浜ゴムの冬季試乗会は毎年ハイスペックスポーツが用意される。過去にはポルシェ718ケイマンなどもあったが今年はいきなりスープラとは。
少々下世話な話になるが、いくら雪上とはいえ後輪駆動の大出力スポーツカーを解き放つにはタイヤメーカーとしても勇気が要る。スタッドレスタイヤの性能に圧倒的な自信がなければこのような取り組みはできないはずだ。
最高のスノーコンディションのなか、遠慮なくビビリミッターを少し作動させて全開で走る。するとどうだろう、アイスガード6からの雪上性能の明らかな進化を感じる。タイヤが路面を「ググッッ」と掴み前に前にとクルマを押し出す。縦方向のグリップの安心感がアイスガード6よりも高い。
開発担当者に話を聞くと雪上性能も「3%」ほどアップしているという。肝心な雪上での「止まる」性能もアイスガード7は圧巻だ。一貫して「氷上性能」の向上を狙ってきたアイスガードだが、雪上性能もアップしておりそろそろ完全無欠のスタッドレスタイヤになりそう。
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