特別仕様車でも多彩なバリエーションをラインナップ
車内はシンプルながらも、センスのよさを感じさせる機能的な作りをベース車から踏襲。外観に比べるとカスタムの度合いが抑えられているものの、マルーン系の専用カラーとすることで特別感を演出。シートがスポーティな形状となっていたこともカスタムモデルらしいポイントで、オーナーに所有する満足感を提供してくれた。
メカニズムはベース車から変更はなく、エンジンは新開発された直列4気筒自然吸気DOHCエンジンを搭載し、排気量は1Lと1.3Lの2タイプを設定。トランスミッションは1.3Lエンジン搭載車にN-CVTと呼ばれる無段変速機CVTと5速MT、1Lエンジン搭載車には4速ATと5速MTが組み合わされた。
マーチタンゴは特別仕様車として発売されたが、発売された背景や仕様の内容は、現在の特別仕様車と大きく異なっている。
今どきの特別仕様車は、売れ筋グレードをベースに、オプションとなっている装備や上級グレードに設定された装備を標準化して、買い得感を強調することで販売促進を図るというのが主な目的となっている。そのためグレードが複数用意されることはあまりない。
しかし、マーチタンゴでは2種類のベースグレードが用意され、ボディタイプ、搭載エンジンやトラスミッションの設定もベースグレードに準じており、全8タイプから選択できた。モデル末期ではなく、人気絶頂期に特別仕様車として登場したタンゴは、好調だったマーチの販売をさらに加速させることに大きく貢献した。
ちなみに車両価格は1.0Lエンジン搭載車が119万3000円から130万8000円。1.3Lエンジン搭載車が146万5000円から160万7000円。ベースグレードに対して約20万円の上乗せで購入できたことを鑑みると、かなり買い得なモデルだったことが見て取れる。
クラシカルな雰囲気とスポーティな印象を併せ持つ専用のエクステリアパーツによって表現したレトロ調路線は、その後に登場するボレロやルンバ、ボルカなどに引き継がれる。

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