圧倒的な動力性能と先進技術が生む新世代ドライビング
走行性能についても高い水準の能力を有している。単なる高性能ではなく、「力強さ」と「上質さ」を同時に満たす新世代のパフォーマンスを実現した。
パワーユニットは4.5L V8ツインカム32バルブエンジン「PLASMA-VH45DE」を搭載。最高出力は280PS、最大トルクは40.8kgmに達し、低速域から高速域まで全域で圧倒的な動力性能を発揮する。高級サルーンに求められる余裕ある走りと、スポーティな加速感を両立させた設計はまさに「技術の日産」を象徴と言える。
トランスミッションは、シフトアップおよびシフトダウン時にエンジントルクを制御する「DUET-EAII」を組み合わせた。変速ショックが大幅に低減されていて、なめらかでスムースなギアチェンジを可能にする。長距離移動や都市部でも快適性を損なうことなく、常に上質なドライビングフィールを堪能できた。
シャーシには、スカイラインやフェアレディZで高い評価を得てきた4輪マルチリンクサスペンションを採用した。スポーツモデルで培った足まわり技術をフラッグシップセダンに応用することにより、コーナリング時の卓越した操縦性と走行安定性を実現すると同時に、高級車にふさわしい快適な乗り心地も確保している。
また、オプションで油圧アクティブサスペンションを市販車として世界初設定した。従来のサスペンション構造では実現できなかった高次元の操縦安定性としなやかさを兼ね備え、路面状況に応じて車体姿勢を的確に制御する。結果として、ラグジュアリーセダンに求められる安定感と快適性をより高い次元で両立することが可能となった。
インフィニティQ45は、「技術の日産」を体現したフラッグシップであり、同時に高級車の新しい提案そのものだった。
それまでの高級サルーンが重厚感や伝統を強調していたのに対し、グリルレスや七宝焼きのオーナメントといった独自のデザインを採用することで異彩を放つスタイリングを提案。車内は乗員を包み込む快適な空間と、世界初のオートドライビングポジションシステムといった革新的装備が備えられていた。
さらにV8エンジンは圧倒的なパワーを誇り、マルチリンクサスペンションや油圧アクティブサスペンションといった先進技術が、走りにおける力強さと上質さを両立。静粛性と操作性についても徹底してこだわり、ドライバーだけでなく同乗者も「移動そのものが特別な体験」であることを実感させた。
これらがインフィニティQ45の真価だった。だからこそ、誕生から数十年を経た今もなお、依然として見た人をあっと言わせることができる。インフィニティQ45が放ったメッセージはどれだけ歳月を重ねても、色褪せていないのだ。

コメント
コメントの使い方前期型ばかりが話題になりますが、グリルが付いた後期型のデザインは、元々洗練されたインテリアも含め今見ても非常に美しいデザインだと思います。
何で肝心の販売実績や市場評価、そしてマイナーチェンジでグリルが付いた点に触れないのさ?