日産サニーのフェンダーがポルシェ級!!! 劇的丸みの”超カワイイ”マーチもある 日産自動車大学校が来年もやってくれそう

日産サニーのフェンダーがポルシェ級!!! 劇的丸みの”超カワイイ”マーチもある 日産自動車大学校が来年もやってくれそう

 毎年クルマ好きを楽しませてくれる、日産自動車大学校の東京オートサロン出展。今年の京都校はなんとサニー+ハコスカ、そしてマーチ+ブルーバードというクルマ好きも「それ、どうなるの?」というちょっと不思議なチョイスのカスタマイズが終盤を迎えているという。早速現場からレポートしちゃうぞ。

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文/写真:ベストカーWeb編集部

ルーフ後端の丸みに感じるクラフトマンシップ

ウィンドウはマーチを感じさせる。しかしすごいのはリアなのだ
ウィンドウはマーチを感じさせる。しかしすごいのはリアなのだ

 日産京都自動車大学校といえば「奇跡のZ」で地上波でも取り上げられ、今やクルマ好きなら知っている人も多いだろう。しかし彼らの活動はそれに留まらず、東京オートサロンでカスタマイズ車両を出展するというものもある。

 2026年の東京オートサロンでは京都から2台、愛知から1台を出展する。京都の2台を紹介しよう。まずはマーチをベースにした「マーチ エルーラ」。「時代を超えて輝くデザイン」というキャッチコピーを設定した1台は、K13マーチとブルーバード(312)を使ったモデル。

 いかんせん、整備専門学校のカスタマイズカーといえば既存のモデルをのばす、拡幅する、そして過去の名車をオマージュするというパターンが多い。しかしこのマーチはちょいとコンセプトが異なる。なんといってもデザインがレトロ。

キャロルのようなリアスタイル。うーん、かっこかわいい!!!
キャロルのようなリアスタイル。うーん、かっこかわいい!!!

 それでいてマーチボレロのようなレトロコンセプトの市販車とは異なり、「どこかで見たことある」がない。先輩が残した「イタルマーチ」という出展車をベースに、フェンダー、そしてリアトランクを設置するなどかなりのモディファイを実施。

 ボディのサイドラインをビシッと出すために、わざわざ窓枠を継いで足すなどとんでもないことをサラッとやってのけている。しかもそれを学生がアピールしないあたり、どこか職人気質を感じるし、気付かれないことこそ美徳という精神は見上げたものである。 

窓枠を継いだ処理が見える。しかし外観からはまったくわからないのだ
窓枠を継いだ処理が見える。しかし外観からはまったくわからないのだ

 担当が個人的に気になったのがルーフ後端の丸みの処理。ルーフ自体も造形をしつつ、特徴的なリアウィンドウ周りはベース車両の骨格を残しているなど切って貼ったの大手術。これは実物を見てほしいが、大正建築ともいうべきか、とてつもなく美しい弧を描いているルーフは愛おしいほど。

 なぜSUV全盛の時代にトランクスペースをつけたのか、なんて意地悪なことも考えたのだが、これはトランクありきのルーフだった。普通に乗ってみたいぞ!

ガッツリフェンダーでおじさんは絶対好きなサニスカ

もうここだけでおじさんはワクワクが止まらない
もうここだけでおじさんはワクワクが止まらない

 もう1台は「サニスカ」と呼ばれるモデル。ハコスカスカイラインとサニートラックを合わせたモデル。KB10サニーにフロント周りをハコスカの顔面を移植した。

 前述したように過去の名車をオマージュしたモデルであるし、スカイライン好きとしてはなんでもかんでもハコスカにするのはちょっと安直にも思えた。

見よ、このフェンダー。ポルシェ911ターボレベル。そしてなめらかさがいい
見よ、このフェンダー。ポルシェ911ターボレベル。そしてなめらかさがいい

 だが実物を見るとおじさんは間違いなくノックダウンだ。まるでポルシェ911のカスタマイズカーのような超拡幅フェンダーに、エキマニは剥き出し。そしてパイプフレームなど「ヤンチャ」という言葉がピッタリ。

 一見するとサニーにハコスカのフェイススワップはありきたりにも思えるのだが、この圧倒的な美しさはどこから来るのだろう……その答えは塗色にあるように感じた。

ここからの眺めはもう思わず手を合わせたくなるぞ
ここからの眺めはもう思わず手を合わせたくなるぞ

 S30のフェアレディZがまとったようなマルーンカラーにも見えるが実はパールも入っている。このカラーこそ学生がブレンドしたオリジナルで、重厚感を持ち合わせつつも、現代らしい煌びやかさも含まれている。

 一歩間違うとヤンチャすぎる仕様になるのだが、ど迫力フェンダーに負けない落ち着きのあるカラーリングはとてもいい仕上がりなのだ。もちろん塗装もフェンダーの造形も学生がコツコツと仕上げた力作である。

顔面にはハコスカの意匠
顔面にはハコスカの意匠

 ぜひ2026年1月の東京オートサロンで学生のクルマたちの晴れの舞台を見てほしい。ちょっぴり日産が元気がないのだが、学生たちだって立派に「日産」の看板を背負っているのだ。その意気込みを心から応援したい。

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