■ROUND2 ホンダ N-BOX vs ダイハツ トール
2回戦はハイトワゴン対決。やたら売れているN-BOXの人気の秘密はどこにあるのか気になっていたが、スライドドアを開けた瞬間、飛び込んできたスペースに、思わずうなった。
●ROUND2 ホンダ N-BOX カスタム G EXターボ ホンダセンシング(202万9500円)vs ダイハツ トール カスタムGターボ“SAIII”(202万円)
●N-BOXスペック……最高出力64ps、最大トルク10.6kgm、車重960kg、室内長2240mm、室内幅1350mm、室内高1400mm、WLTCモード燃費20.2km/L
●トールスペック……最高出力98ps、最大トルク14.3kgm、車重1100kg、室内長2180mm、室内幅1480mm、室内高1355mm、JC08モード燃費21.8km/L
大男に類別される俺のドライビングポジションで、リアシートに座ったが、まったく窮屈さは感じない。
フロアが低く、後席はリクライニングもするから、腰ひねりや足けり、脇締めといった柔道の基本練習ができるくらいだ。
シートは肉厚で重役のイスといった印象でウォークスルーもできるからシートアレンジは完璧だ。このシートに「有効!」。
ただし、これはトールもそうだが、ハイトワゴンはAピラーのすぐ後にBピラーがあって、大男だと視界が遮られる点が気になる。
トールのシートアレンジはオーソドックスで昔ながらのフルフラットが懐かしい。
グランビアやタウンエースノアが人気だった時代を思い起こさせるが、これはこれで安心感があって悪くはない。
リアにモニターがレイアウトされ、本格ミニバン感覚が味わえる。ただし、フロアの低さが効いて使えるスペースはN-BOXの勝ちだ。
走りに目を向けるとN-BOXはフラットなところではパワフルだが、さすがに400kgを乗せての坂道では加速が鈍る。
それでも6000回転まで回るターボは気持ちよく、ホンダのこだわりが垣間見える。
また、ダッシュボードに奥行きがあり、ボンネットも見え安心感があった。
トールはライズと同じ1Lターボだが、車重が120kg重いことが影響してか、ライズほどキビキビ走ることはできない。
ロードノイズも室内に入ってくるが、移動時のリアシートの居住性という点では横幅があって、N-BOX以上。夫婦と両親、そして子ども1人のユーザーは多いだろうから売れているのもわかる。
総合判定ではN-BOX優勢勝ちとしたい。
■小川の判定…N-BOX92点、トール88点でN-BOXの勝ち!
●小川の掟 其の弐…室内は寝技でチェック!!!!
リッターカーはその室内の広さが重要。最も広いシートアレンジにして、袈裟固めができるか否か、その体勢は充分かをチェック。寝返りを打ちながら、手足を伸ばしながら、そのスペースをチェックするのがオレ流。当然、凸凹ができるクルマは、“寝技”に向かず減点対象だ。
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