激安!! 100万円台輸入車は国産コンパクトより魅力的なのか

激安!! 100万円台輸入車は国産コンパクトより魅力的なのか

6月3日に価格185万2200円のフィアット500『スーパーポップ ・コッチネッラ』が200台限定で発売開始。ひと昔前までVW UP!のみだった100万円台輸入車を、フィアットもルノーもプジョーもラインアップしている。それらは国産コンパクトを上回る魅力を持っているのか?

文:清水草一/写真:編集部、Honda、Mazda、Suzuki、FCA、VW



100万円台国産コンパクトが輸入車に負けているのは!?


100万円台のコンパクトカーといえども、移動の道具として見れば、どれもこれも性能的には十二分。国産・輸入問わず、「これはダメ」なんつークルマはない!

唯一VW UP!だけはダメだったけど、先日のマイナーチェンジでエンジンが劇的な改良を受け(数値上はまったく変わらず。謎)、相性最悪だったセミATとのマッチングも問題なくなった。そうなるとあのシャシー性能の高さが俄然光るんだよね。


2017年4月にマイナーチェンジを施したUP!は、100万円台輸入車の筆頭。上級グレードの『high UP!』でも193万円台とリーズナブルだ

いや今回は別にマイチェンUP!のインプレ記事ではなかった。「100万円台のコンパクトカー、輸入車は国産車に勝てるのか?」というテーマでした。それについて、ごく主観的に思うことをつらつらと書かせていただきます。

まずクルマってのは、見て楽しくて、乗って面白くなきゃいけない。つまり恋愛対象でなきゃイカン!

もちろん世の中ビジネスライクなお付き合いも大事ですが、私はカーマニアなので愛のないクルマ選びはありえない。

で、100万円台の国産コンパクトカーを見ると、まず見た目がほぼ落第だ。落第ってのはあくまで恋愛対象としての話だが、とにかく落第!

見ただけで胸がキュンとなる国産コンパクトカーがあるか? フィット、アクア、ノート。どれもビジネスライクなお付き合い以上はムリです。デミオもダメ。スイフトももう一歩。レンタカーで借りるならいいけど購入はない。


どれも高い総合性能を持つ国産コンパクト。左からフィット、デミオ、スイフト

国産コンパクトNO.1はスズキの“あの個性派”


走りに関しては、ノートe-POWERはとっても楽しいっす。あのワンペダルドライブは他の100万円台コンパクトカーでは到底味わえない! 比較できるのはテスラやBMW i3あたり。値段がまるで違う。


モーターパワーを利したワンペダルドライブで他にはない走りを実現するノートe-POWER

でも見た目と内装はひどいもんだ。特に内装! あのダッシュボードにピアノブラックのセンター部の組み合わせは壊滅的!

クルマはまず見た目でウキウキさせなければいけないのに、国産コンパクトカーはどれもこれも落第なのだ!

いや、1台だけステキなクルマがある。スズキ・イグニスだ。あのちょっとワルそうな顔付き、大地を踏ん張るオーバーフェンダー。そしてオシャレな文房具風のインテリア。どれをとっても恋に落ちそうになるやんけ!


イグニスは2017年5月の月販台数は861台と販売のほうは停滞気味。もっとイグニスに日の目を!!

サイズは最小。室内は軽よりも狭い。でもオレに言わせりゃ、他の国産コンパクトが広すぎるだけ。こんなもんで充分だよ!

走りもまあまあだ。3気筒1200ccエンジンは低速トルクがあるし気持ちよく回る。ただ、CVTはやっぱり残念、MTがあれば言うことないが、多少の弱点には目をつぶらねば恋愛もうまく行かぬ。そこは耐えようではないか。

ということで、100万円台の国産コンパクトカーで最も魅力的なクルマは、スズキ・イグニスに決定します。

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100万円台輸入車随一の楽しさを持つルノートゥインゴ


では、100万円台の輸入車はどうでしょう。候補は

・VW UP!
・VW ポロ
・フィアット500
・プジョー208
・ルノートゥインゴ

(※VWポロ、フィアット500、プジョー208は一部グレードのみ100万円台)

この5車種だね。

ルックス判定は全車合格だ。個人的には、ポロのデザインはビジネスライクでつまらんと思うが、あの質実剛健さが好きという方も少なくなかろう。

プジョー208も小手先デザインで気に食わぬが、フランス車らしいオシャレ感があるのは事実なので一応合格としよう。

デザイン面でトップを行くのはトゥインゴだ。あの脱力感満点のかわいさと個性は実にスバラシイ! 思わず抱きしめたくなる。フィアット500は言わずもがな。UP!もシンプルで機能的でオシャレ文房具を使うようなウキウキ感はあろう。


ポップなデザインはもちろん、RRという駆動方式も他にはない個性を演出するトゥインゴ

そして走りの楽しさ。これに関してはトゥインゴがブッチキリだ! あの1000cc、3気筒ターボのかわいくも力持ちなトルク感! しかも交差点立ち上がりではRRらしいお尻を振り出すような感覚がビンビンに味わえる。

トゥインゴの楽しさは、現在売られているすべてのモデルの中でもトップかもしれない。

フィアット500も、ツインエアエンジン搭載モデルならそれに対抗できる楽しさがあるが、100万円台で買えるのは1200ccのNAなのでイマイチ。


フィアット500『スーパーポップ コッチネッラ』。エンジンが“ツインエア”じゃないにしても、この値段でフィアット500が買えるのはなかなか衝撃

UP!は高速巡航時のスタビリティではトップだが、総合的な面白さではトゥインゴの敵ではない。

輸入車の場合、室内の広さや実用性は大抵国産勢に負ける。中でもフィアット500の後席はほぼ子ども用。3ドアだし。でもそれ以外のモデルは大丈夫だ。

【最終結論】100万円台輸入車と国産、どっちが魅力的か


ということで、国産車代表はイグニス、輸入車代表はトゥインゴなのですが、どっちの勝ちかと言えば断然トゥインゴ! だってイグニスはCVTなんだもん! 対するトゥインゴはツインクラッチ。段付きギアだけにダイレクト感は別物だ。

フィーリングはちょっと頼りないけどそこがまたカワイイ。ベタ惚れです。RRの操縦性も超オンリーワン。他車の追随を許さない。


トゥインゴのパワートレーンは、1LNAにMTか0.9LターボにDCTの2通り。惜しむらくはターボ+MTというパッケージがないことか?

ちなみにトゥインゴならターボ付きの『インテンス』が断然オススメね。ゼンにはMTもあるけどエンジンがNAでトルクがなく、RR感がぐっと薄くなってしまう。

お値段は、トゥインゴのインテンスが189~199万円、イグニスハイブリッドが138~164万円。

それなりの価格差はあるが、クルマに趣味性を求めるなら、トゥインゴは国産コンパクト勢をすべて蹴散らし、モーゼのごとく我が道を行けると私は確信する。