【ルノー、フィアット…】楽しさ&コスパ抜群の非ドイツ系ベスト3

 最近、コンパクトカークラスを中心に輸入車のエントリー価格がグッと身近となり、300万円前後の予算でも手に入るものも増えてきた。

 そんななか、注目なのが定番のドイツ車ではなく、近年、存在感を強めている非ドイツ車たち。

 それも総予算300万円以下で、欧州仕込みの素性のよさが存分に味わえるベーシックなハッチバックたちだ。日本では輸入車=ドイツ車というイメージが強いが、『非ドイツ系輸入車』の実力は侮れない!!

文:大音安弘/写真:編集部


300万円未満は15台以上ある非ドイツ系輸入車の選択肢

 300万円未満のコンパクトは、本国で実用車として活躍するモデルだけに、使い勝手もよくて価格も手ごろ。内外装の仕上げもよくなり、それでいて特徴的なスタイルは、ドイツ車や国産車にはないスタイリッシュさがある。

 また、信頼性も高まっていることに加え、3年の新車保証プログラムに2年の延長プログラムが用意されるなど、故障の心配も大幅に少なくなっており、以前のように非ドイツ車の信頼性は不安のないレベルに到達しているのだ。

 魅力的な輸入車が増えるなら、今回は価格も手ごろなエントリークラスの中でも、特に欧州車らしさ存分に味わえる3台をセレクトした。

コスパ抜群!! 300万円以下の非ドイツ系輸入車ベスト3

■ルノー トゥインゴ ZEN MT 【171万円】

ルノー トゥインゴ ZEN

 愛らしいスタイルとポップなカラーコーディネートが自慢のフレンチコンパクト。狭い路地の多いパリで重宝するという機動性のよさは、日本の道路事情にもぴったり。

 0.9L直列3気筒ターボと6速DCTの組み合わせがメインとなるが、車好きにおススメなのは、エントリーとなる1.0L直列3気筒DOHCエンジン(NA)に5速MTを組みあわせとなるZEN MTだ。

 エンジンパワーは、71ps/91Nmとやや非力。高速道路などで必要な加速性能もパンチにかける。しかし、ショートストロークのマニュアルシフトでエンジンパワーを使い切る走りは、なかなか痛快。

 しかも昨今では珍しいRRレイアウトなうえ、全長も短いので驚くほど小回りが効く。昔、日本車で「町の遊撃手」なんてキャッチコピーがあったが、まさにそんなイメージの一台だ。

■プジョー 208 スタイル MT 【199万円】

プジョー208

 エントリープジョーも侮れない一台。新世代プジョーの第一弾となったシャープでモダンなデザインの鮮度はまだ充分に高い。

 小径ハンドルとコンパクトなメーターレイアウトを中心としたプジョー独自の「i-コクピット」のインテリアは、スポーティさを感じさせながらも意外と大人っぽい仕上げなのもイイ。Bセグコンパクトなのでファミリーカーとしても使える。

 あまり注目されないが、エントリーグレードのみに設定される1.2L直列3気筒DOHCエンジンと5速MTの組み合わせは、隠れた名車といえる存在。

 スペックはごく普通だが、カチッとしたシフトフィールを持つ5速MTと2750rpmという実用領域で最大トルクを発揮する自然吸気エンジンの相性はよく、車を操っている満足感が得られる。

 唯一残念なのは、導入当初のMT車はスタイリッシュな3ドア仕様だったのが、5ドアとなってしまったこと。3ドアの方が断然洒落ていた。

 もしATが欲しいというならば、最新型のパワートレインが1.2L直列3気筒ターボとアイシンAW製6速ATに変更されたことで、こちらも文句なしに魅力的なモデルとなった。

フィアット500の真髄はツインエアにあらず!?

■フィアット 500 1.2POP【199万8000円】

フィアット500

 往年の名車の特徴を上手にアレンジした現行型500。登場より10年を迎えたロングセラーであるが、その愛らしさから未だ人気の衰えを知らない。

 オープントップを持つ500Cを含め、全グレードが予算内で狙え、上級グレードに搭載されるツインエアエンジンに目が行ってしまうが、パワーと元祖500を彷彿させる特徴的なエンジン音などは魅力的だが、やはり2気筒が故の雑味もある。

 いっぽう、スタンダードな1.2L直列4気筒SOHCエンジンは、FIATで長年、搭載されてきたファイアエンジンと呼ばれるもの。今時珍しい8Vのシングルカム。しかし、そのフィールは予想以上に上品で、綺麗に更けあがる。

 トランスミッションは、デュアロジックという5速AMTが基本だが、これをオートマとして捉えるとイマイチ。ただギアシフトのタイミングに合わせたアクセルワークさえ身に付ければ、癖を抑えたスムースな走りが楽しめる。

 でも、ファイアエンジンの魅力を満喫したいなら、MTのほうがおススメ(現在ファイアエンジン×MTの組み合わせはないが、限定車などで設定熱望)。

定番のVWや国産車に勝る? 単純な性能比較だけではない魅力

 正直、300万円以内でも、もっと背伸びした選択も可能だ。しかし、欧州車の魅力がしっかり味わえ、しかも手頃な予算で選べるものを今回は厳選。

 可能ならばMTで乗って欲しい車たちだ。素材のよさを存分に味わうには、シンプルなほうが見えてくるものが多い。

 確かにこれらに輸入車的な贅沢さはない。でも、焼き立てのパンを頬張ったときのような美味しさがある3台となっている。

 同クラスのライバル車を見ていくと、ドイツはやはりVWポロ。既にモデル末期だが、それゆえ完成度もコスパも高い。

 国産車では、クリーンディーゼルXDも選べるマツダ デミオ、改良型で走りが進化したホンダ フィットなど、+αの魅力を追求したモデルたちが挙げられる。

VWポロ/デミオ

 これらと比較すれば、機能性、静粛性、燃費性能などは、断然ライバルのほうが上。安全機能はどちらもしっかりしているが、先進機能については、イタフラ車全体が出遅れているため、この点では日本車がはるかにリードしているのが現状だ。

 しかし、独特の洒落たデザイン、いい意味で力の抜けた乗り味、車との対話感などは、断然、上記3台のイタフラたちが勝る。

 もし車に多くを望むなら、ドイツ車や国産車に目を向けるべきだろう。しかし、それらを差し引いても非ドイツ系輸入車には、日々の生活(運転)で得られる、より多くの喜びがきっとあるはずだ。

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