【ルノー、フィアット…】楽しさ&コスパ抜群の非ドイツ系ベスト3

フィアット500の真髄はツインエアにあらず!?

■フィアット 500 1.2POP【199万8000円】

フィアット500
フィアット500

 往年の名車の特徴を上手にアレンジした現行型500。登場より10年を迎えたロングセラーであるが、その愛らしさから未だ人気の衰えを知らない。

 オープントップを持つ500Cを含め、全グレードが予算内で狙え、上級グレードに搭載されるツインエアエンジンに目が行ってしまうが、パワーと元祖500を彷彿させる特徴的なエンジン音などは魅力的だが、やはり2気筒が故の雑味もある。

 いっぽう、スタンダードな1.2L直列4気筒SOHCエンジンは、FIATで長年、搭載されてきたファイアエンジンと呼ばれるもの。今時珍しい8Vのシングルカム。しかし、そのフィールは予想以上に上品で、綺麗に更けあがる。

 トランスミッションは、デュアロジックという5速AMTが基本だが、これをオートマとして捉えるとイマイチ。ただギアシフトのタイミングに合わせたアクセルワークさえ身に付ければ、癖を抑えたスムースな走りが楽しめる。

 でも、ファイアエンジンの魅力を満喫したいなら、MTのほうがおススメ(現在ファイアエンジン×MTの組み合わせはないが、限定車などで設定熱望)。

定番のVWや国産車に勝る? 単純な性能比較だけではない魅力

 正直、300万円以内でも、もっと背伸びした選択も可能だ。しかし、欧州車の魅力がしっかり味わえ、しかも手頃な予算で選べるものを今回は厳選。

 可能ならばMTで乗って欲しい車たちだ。素材のよさを存分に味わうには、シンプルなほうが見えてくるものが多い。

 確かにこれらに輸入車的な贅沢さはない。でも、焼き立てのパンを頬張ったときのような美味しさがある3台となっている。

 同クラスのライバル車を見ていくと、ドイツはやはりVWポロ。既にモデル末期だが、それゆえ完成度もコスパも高い。

 国産車では、クリーンディーゼルXDも選べるマツダ デミオ、改良型で走りが進化したホンダ フィットなど、+αの魅力を追求したモデルたちが挙げられる。

VWポロ/デミオ

 これらと比較すれば、機能性、静粛性、燃費性能などは、断然ライバルのほうが上。安全機能はどちらもしっかりしているが、先進機能については、イタフラ車全体が出遅れているため、この点では日本車がはるかにリードしているのが現状だ。

 しかし、独特の洒落たデザイン、いい意味で力の抜けた乗り味、車との対話感などは、断然、上記3台のイタフラたちが勝る。

 もし車に多くを望むなら、ドイツ車や国産車に目を向けるべきだろう。しかし、それらを差し引いても非ドイツ系輸入車には、日々の生活(運転)で得られる、より多くの喜びがきっとあるはずだ。

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