2020年9月23日、トヨタがインド市場向けの新たなコンパクトSUV「アーバンクルーザー」を発表した。
この「アーバンクルーザー」は、スズキの小型SUV「ヴィターラ・ブレッツァ」のOEM供給モデルであり、フロントフェイスをガラッと変えたクルマだ。
全長は奇しくもロッキー/ライズと同じだが、全幅は100mmほど広いコンパクトクロスオーバーSUVだ。
インド市場といえば、2020年7月16日、日産からもコンパクトSUV「マグナイト」のコンセプトカーが発表された。生産地はインドで、まずインドで2020年度内に投入することを明らかにしている。
アーバンクルーザーもマグナイトも、サイズ的には日本市場にマッチしているので、このまま日本市場に投入される可能性もゼロではない。
そこで今回は、「トヨタ アーバンクルーザー」そして「日産 マグナイト」、それぞれの魅力に迫りつつ、この2車種の日本市場導入の可能性についても考えていこうと思う。
文/吉川賢一
写真/トヨタ 日産 スズキ
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デザインに優れるスタイリッシュSUV「マグナイト」
10年前までは、自動車市場としての有望度が高い国は中国であった。しかし近年は、中国の経済成長が鈍化し、代わりにインド市場がじわじわと頭角を現してきている。インドは近年、実に早いスピードで成長をしており、自動車保有率も上昇の一途だ。
しかし、都心を離れれば、路面舗装がなく、轍やクレーターがいたるところにあるような、荒れた道が続くため、車高があって、悪路の走破性が高いSUVタイプが人気となっているのだという。
日産マグナイトに関しては、現時点はまだ判明している情報は少ないが、デザインに関しては「マグナイトコンセプト」で方向性は明らかとなっている。
マグナイトのテーマ色となる鮮やかなレッドのボディカラー、角型のLEDヘッドライト、従来のVモーショングリルとは異なるタイプの6角形大型グリル、ヘッドライトから下に伸びる縦型LEDデイライトを採用している。
インテリアにはアルミ加飾を多用したスタイリッシュな内装、大型ナビゲーションモニターなどを採用した、実にスタイリッシュなSUVだ。
最近の日産のコンセプトカーは、市販車のデザインに近い形で仕上げてくるため、微妙なサイズは変わるだろうが、おそらくこれに近い姿で登場してくるだろう。
パワートレインは、おそらく、欧州ジュークに採用された、1L、3気筒ガソリンターボが採用されるのではないか、と筆者は予測している。
日産には、キックスの下に位置するコンパクトSUVがない。そのうえ、そのキックスは上級グレードに絞った販売としているため、価格が270万円超とやや高く、ライズやヤリスクロスなどのエントリーSUVとは、価格では勝負にならない。
このマグナイトは、そこへピッタリと当てはまるモデルだ。日本の日産車販売店の方々にとって、マグナイトは喉から手が出るほど欲しいモデルであろう。
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