スペックも魅力的、そして「安い」!!
シャシーにも、日産の高級技術が詰め込まれている。Q60の最上級グレードである「RED SPORT」には、ステアバイワイヤ機構の「インフィニティ・ダイレクト・ステアリングシステム」や、電子制御ショップアブソーバが標準装備されており、ドライブモードセレクタで好みにカスタマイズした、足回りとハンドリングの組み合わせへと「キャラ変」ができる。スカイライン400RにはないAWD仕様も。
美しいボディと400ps級のツインターボエンジン、機敏なハンドリングと安定性も備えていることで、ドライビングプレジャーも非常に高い。この「Q60 RED SPORT」の方を、スカイライン400Rとして出しても良かったのではないか、と思うほどだ。
北米での販売価格は、「RED SPORT」が5万8200ドル(642万円)、「RED SPORT AWD」は6万200ドル(約665万円)。RED SPORTではない、ベースグレードのPURE(FR)だと、4万1750ドル(約461万円)だ。メルセデスやBMWのV6ツインターボ級のスポーツクーペだと、800万円オーバーにもなる。装備内容を考えると、かなりコスパはいい。
外見も中身もカッコいいQ60だが、残念ながらINIFINITIは日本国内で正規販売されていないため、日本で手に入れるならば、インパルが並行輸入している車を購入するしかない。ちなみにRED SPORTの価格は900万円オーバーだという。
スポーツカーに求められるすべてを兼ね備えた、珍しい日産車
日本で発売されていないQ60だが、実はドリフト競技の「D1グランプリ」では、その活躍を見ることができる。岐阜県にある柴田自動車のD1チーム「SHIBATA DRIFT レーシングチーム」が、D1参戦マシンに、このインフィニティQ60をベース車として採用しているのだ。
R35GT-R用のVR38エンジンを移植し、排気量は3.8→4.1リッターにまで拡大、最高出力1000ps、最大トルクは1117Nm(120kgfm)にまでチューンアップされている。このD1マシンを見て、Q60を知った方も多いのではないだろうか。しかも、INFINITIが唯一、「公認サポーター」として認定しているチームだ。
Q60はデザイン、スペック、そしてレーシングシーンでの活躍と、スポーツカーに求められるすべてを兼ね備えた、珍しい日産車だ。
個人的には「憧れのクルマ」であり、なんとか手に入れたい、と考えているクルマのひとつだが、残念ながら近いうちに消えゆくクルマでもある。もし、どうしても手に入れたい、という方は、早めに行動をおこしたほうがいいだろう。
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