信号待ちで鼻歌を歌う、いやむしろ全力で歌う人も多いのではないだろうか。自分だけの空間で歌うことは気持ちがいいが、それが上手に歌えればなおのこと。とはいえ、歌ってそう簡単に上手くなるものではない。かといって、ボイトレに通うほどでもないし……。
「簡単に歌うまになる方法がありますよ」
そう教えてくれるのは、今年4月に「歌うま本 上手くなるのは意外と簡単だ」を上梓した、ボイストレーナーで人気YouTuberのいくみ氏だ。いくみ氏によると、運転中にできるちょっとしたことで、見違えるほど歌が上手くなるという。その方法を伺った。
文/Yu、写真/写真AC、柏木ゆり(歌うま本)
【画像ギャラリー】クルマで”こそ練”!! 歌が劇的に上手くなる!(4枚)画像ギャラリー歌手の歌い方を真似るだけで歌は上手くなる
いくみ氏が言う歌が上手くなる条件に、「歌手の歌い方を真似する」ことがある。歌手本人の歌い方のクセや方法を真似するだけで、上手に聴こえるという。
例えば、シャ乱Qのつんく♂さんの歌い方は、ビブラートを多用している。ビブラートとは、波のように声を震わせるテクニックで、マスターすれば、歌がうまく聞こえてしまうのだ。
そんなビブラートを運転中に簡単にマスターできる方法がある。手順は簡単
(1)のど仏に指を当てる
(2)「あ~」と声を出しながらあごを上下させる
これで、声が揺れている感覚を掴むことができる。
ビブラートの感覚が掴めたら、「ド」「レ」「ド」「レ」「ド」「レ」の音階にのせて「え~」と発声して音を上下させる。できたなと感じたら、徐々に「ド」と「レ」の間隔を短くしていけば、ビブラートになる。
これができるようになったら、シャ乱Qさんの歌でビブラートを効かせてみよう。本人っぽく上手に聴こえるはずだ。
ちなみに、シャ乱Qさんのように、ビブラートを効かした歌には、中島みゆきさんの「糸」や、中島美嘉さんの「雪の華」などがある。
上手く聞こえる歌い方をマスターしよう
では、ヒロシ&キーボーさんの「3年目の浮気」の場合はどうだろうか? こちらは、男性パートをセクシーに歌うと本人っぽく聴こえる。具体的には、裏声を取り入れること。地声で音が出る箇所も、あえて裏声で歌うことでセクシーさが表現できるのだ 。
裏声の出し方は、まず口をアヒル口にする。その状態でドの音階で「え~」と発声する。次に1オクターブ高いドの音階で、「え~」と発声して再び元のドの音階に戻って「え~」と発声する。次に「レ→1オクターブ高いレ→レ」と、地声では出ない高音まで音階を上げていくと、裏声が自然に出るようになる。
Official髭男dismさんの「Pretender」の場合ならどうだろうか? こちらは語尾に息を多く吐くのがポイントだ。吐息まじりに歌い上げることで、本人っぽく聴こえる。
語尾に息を多く吐くために有効なのが、息を吐き出すの量を調整するトレーニングだ。具体的には、1/3ほど水を入れた500mlのペットボトルにストローを差し、水がブクブクと音を立てるぐらいまで息を吐く。水が溢れない程度の息を吐くことを意識しよう。
語尾の息が足りなくならずに、吐息まじりに歌い上げることができるようになる。 また、歌っている最中に息が続かず、息継ぎをたくさんしてしまうような人にお薦めのトレーニングだ。これは運転中には難しいので、自宅などでトレーニングを。続ければ、確実に歌が上手くなるという。
一方、秦基博さんはウィスパーボイスが特徴。ウィスパーボイスは、その名の通り「ウィスパー=ささやき」ボイスで、切なさや癒し、安心感を表現することができる。
やり方は簡単。手を温める時の要領で、「はーっ」と息を出す。 その状態で、少しずつ声を出していけばOK。秦さんっぽい歌い方になる。
その他、歌手によっては「わたし」という歌詞のところを「あたし」と歌っていたりするが、それに合わせて「あたし」と歌ったほうが上手く聴こえる。
サザンオールスターズさんならエッジボイスを多用した歌い方だし、あいみょんさんなら少し気だるそうな歌い方をしている。このように、実際に歌っている歌手がどのように歌っているかを意識するだけで、上手く歌えるようになる。
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