こんなクルマよく売ったな!! 【愛すべき日本の珍車と珍技術】 クラシックな顔でファンを魅了したインプレッサ カサブランカ

■見た目はレトロでも走りはスポーティなベース車譲り

 レトロ風に仕上げているが、走りはベースモデルと変わらない。パワーユニットは、1.5L BOXER PHASE IIとなめらかな変速を可能にした電子制御4速オートマチックの組み合わせだ。市街地走行で頻繁に使用する低・中速域でのトルク向上を図ったユニットは、市街地で扱いやすく、高速でもスポーティな走りが味わえる。

 軽快なハンドリングを味わわせながら、どんな路面でもしなやかで安定感のある乗り心地をもたらす足まわりの特性も相まって、気持ちのいい走りを楽しめるのもセールスポイントとしていた。

 珍車ぶりは、歴代インプレッサというかスバル車のなかでも突出しているが、販売的には好調だったと言われている。当初の販売台数が5000台限定だったが、1998年9月にはカタログモデルとして追加されたことがその人気を証明している。

丸目4灯ライトやメッキグリルなどのアイテムを効果的に用いることで、クラシカルな雰囲気を巧みに表現。ベース車のスポーティな印象を払拭していた
丸目4灯ライトやメッキグリルなどのアイテムを効果的に用いることで、クラシカルな雰囲気を巧みに表現。ベース車のスポーティな印象を払拭していた

 美しいものや価値あるものを識別する眼識、いわゆる審美眼は人ぞれぞれで、カサブランカのスタイルに関する評価はさまざまあるだろう。カサブランカのデザイン的なバランスに賛否両論あると思うが、実用車ながら端正なスタイルを特徴としていたスポーツワゴンをベースにしながら、定番モデルとは明らかに異なる超個性的なスタイルに仕上げているという観点で見ると、カサブランカの狙いは間違いではなかったと判断できる。

 カサブランカを選んだオーナーたちは、ただ見た目の斬新さや懐かしさだけに着目したのではなく、レトロ風なクルマが発する安心感やぬくもりを感じたからなのではないだろうか。

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