■リアを沈めて加速!! その勇姿に魅了
セドリックパトカーで、もっともそそられるポイントは、やはりリアを沈めて加速する姿だろう。
リアの沈み込みは、「ドッカンターボ」といわれた当時のスカイラインやシーマなどにも見られたが、YPY31のそれは非常にハデな動きだった。というのも警察車両であるがゆえに、トランクに大量の各種警察装備品を積載しているため、市販車のセドリックよりもさらにリアを沈めて加速する様を見ることができたのである。またリアが沈む際は後輪がハの字となり、そちらもまた印象的だった。
そのビジュアルやサウンドから、実際よりも速く加速できているような印象を抱いたという隊員の声も聞かれた。しかし、この加速姿勢のせいで坂道や駐車場の出入り口など、勾配がある場所でマフラーを擦ってしまうことが多々あったという。
■質実剛健なフォルムがカッコいい
近年のクラウンパトカー、新型220系や210系などは、高級感あふれる迫力のパトカーになっているが、YPY31セドリックは、昭和時代を思わせるよく言えば質実剛健な感じ、悪くいえばやぼったいチープな感じであるが、そこがまた魅力的なのである。
まずは、今やほぼ絶滅に近いフェンダーミラーのスタイル。セドリックでは、一部にドアミラータイプもあったが、ほとんどがフェンダーミラータイプが採用されている。
そして足回り。14インチの鉄チンホイールで、ホイールカバーもないのが標準であった。地方の警察本部によっては社外品のアルミホイールを履かせていたところも見かけられたが例外的で、この鉄ホイールの足回りは、覆面パトカーの見分けポイントとして使われたほどの定番仕様だった。
そして青色系のビニールレザーの車内装。いかにも働くクルマという印象で、通称「青内装」などと呼ばれている。足元には、安価で実用的なゴム製マットが使われ、徹底的に実用性が重視されていた。これらは濡れた衣類のまま乗っても大丈夫で、また泥酔者の保護後なども簡単に清掃できるなど、手入れのしやすさを重視して採用されている。
また、ドアウィンドウは手回しハンドルが標準だった。
以上、パトカーファンが、そそられるセドリックの魅了ポイントを挙げてきた。セドリックパトカーには、まだまだ魅力的なポイントがたくさんある。『セドリックパトカー スーパーバイブル』(講談社ビーシー/講談社)もあわせて参考にどうぞ。
【画像ギャラリー】マニアが惚れ込む! セドリックパトカーの4つの魅力ポイント(4枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方