■マイチェンで「誰にでもわかりやすい未来感」へ回帰
で、マイチェンプリウスのデザインはどうかというと、マイチェンでの大改造にありがちな弊害で、ヘッドライトやリヤコンビネーションランプなど、大きな変更を受けた個所に、どこか取ってつけた感がある。
ただ、とんがりすぎていた部分を局所的にヌルくしたことで、2代目・3代目が持っていた「誰にでもわかりやすい未来感」への回帰には成功している。個人的には不満ですけど……。
加えて、トヨタセーフティセンスを全グレードに標準装備して安全支援系を充実。このあたりが、プリウス復活の最大の要因ではないでしょうか?
もともとプリウスを買っていたのは、自動車記事など読まない一般ユーザーが大部分。高齢者も多い。だからこそ日本一の量販車になったわけでして。
彼らは、自動車メディアでの評判もまったく気にしない。ましてやネット上で飛び交った「プリウスは暴走する」などという風評など、無視する以前に耳に入って来ていないのではないか。
つまり、彼らにとってプリウスは、相変わらず「燃費がよくてエコな、未来のクルマ」の象徴なのだ! プリウスに乗っておけば間違いないのである。
「4代目プリウスは足回りがよくなったらしいね」なんてことは、まず考慮に入ってないと推測される。
ただ、4代目はデザインが先進的すぎて、フツーの皆さんにはついていけなかった。それは確実にあるだろう。
仕方なくC-HRを買った方も相当数いたんじゃないか。トヨタユーザーの多くは、トヨタ以外の選択肢を考えもしなかったりするので。
しかし、マイチェンでプリウスの顔はフツーになったし(一般ユーザーにとってはフツー=善)、自動ブレーキも充実した(もちろん善)。なら長年定評のあるプリウスを買おう、となって当然かもしれない。
4代目はボディサイズが拡大して、全幅1760ミリの3ナンバーになっていたが、全幅1855ミリもあるRAV4がバカ売れする時代だ。さすがにそこはもう、障害にはならなかったんでしょうね。
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