■ニスモR34GT-R Z-tuneの走りは?
発表に先駆けてNISMOはこのZ-tuneを鈴鹿サーキットに持ち込んで走行テストを実施している。周回ラップタイムは2分20秒を記録。0~400mは10秒6、0~1000mは23秒フラット。参考データとして同条件で計測されたポルシェ911GT3が0~400mが12秒8、BMW M3CSLが13秒3、フェラーリF40が11秒9という数値だったとのこと。世界のトップたちと比べても抜きんでた性能を示している。
では実際に乗ってみるとどうか。今回わずかな距離だがステアリングを握ったが、従来の500psクラスのチューニングマシンと比べると、乗りやすさに驚く。
ツインプレートクラッチが採用されているため、ノーマルと比べれば当然踏力は必要だが、それも慣れれば問題なし。パワステ&エアコン&専用シートで街乗りでも充分使えるレベルだ。
もちろん、高速道路での長距離ドライブもこなせそうだ。足回りも固いというよりしなやか。路面のギャップは敏感に拾うものの、けっして不快なレベルではなかった。さすがお金かかってます!
■ほぼ中古車市場に出回っていない
最近R33 NISMO400Rが国内のオークションで1億円超で落札されたことはあるが、このNISMO R34GT-R Z-tuneはほぼオークションや中古車市場では見かけない。2020年に香港で6800万円で販売されたことが話題となったことはあったが……。
生産台数は当初限定20台だったが、最終的にはプロトと保存車の2台を含め19台が生産された。内訳は国内では13台、そのほかの4台がオーストラリアやタイ、マレーシアなど海外に販売された。
いまやR34GT-R VスペックIIニュルやMスペックIIニュルが3000万円以上とも、5000万円以上ともされる取り引き価格を考えると、今NISMO R34GT-R Z-tuneが中古車市場に出るとなると8000万円以上、いや1億円は下らない……かもしれない。
買っておけばよかったという意見はあるが、2004年当時はR34GT-Rの中古車は500万円以下で充分手に入った状況だったので、1774万5000円という価格を聞いた時は、高すぎる、誰が買うんだ? というほど驚いたのだが、今振り返ってチューニング内容を見ていくと安く感じるのは気のせいか(とはいっても庶民には高嶺の花ですけど……)。
【画像ギャラリー】1774万5000円、限定20台のニスモR34GT-R Z-tuneの写真をチェック(7枚)画像ギャラリー
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