サーキットカーシェアリングサービスを手掛ける「HC GALLERY」が今年(2024年)1月の東京オートサロンにて実施した「DRiVe-Xオートサロン頂上決戦」。この大会の優勝者である竹野奎太(たけのけいた)選手が、優勝賞品として提供される「実戦JAFレース参戦権1戦分を使用し、11月3日(日)に富士スピードウェイで開催されたFCR-86BRZ/富士86BRZチャレンジカップに参戦しました。結果は……クラス6位(全体13番手)。残念な結果ではあったが、ベストラップは表彰台クラスであり、可能性の一端を見せた。
文:ベストカーWeb編集部/画像:HC GALLERY
■「ドライビングシミュレーターで速い選手はサーキットの実走でも速いのか?」問題
「サーキットで思いきり走ってみたいけど自分のクルマはサーキット向けじゃないし…」という人に向けて、月々3,300円で始められるサーキットカーシェアリングサービスを展開するHC GALLERYは、今年(2024年)1月に幕張メッセで開催された東京オートサロンにて、ドライビングシミュレーターを使った「DRiVe-Xオートサロン頂上決戦」を実施。
その大会で予選18位からの逆転優勝を果たした竹野奎太選手が、「実戦」であるFCR-86BRZ/富士86BRZチャレンジカップに出場した。
竹野選手は大阪府大阪市内在住のシステムエンジニア。アセットコルサを中心にeスポーツで「MIDBASE」を中心に活動するシムレーサー。リアルではAE86でドリフトで活動していたものの、本格サーキット走行やJAF公式戦出場は今回が初とのこと。初レースが富士の本コース!!!!
「ドライビングシミュレーターで速い選手はサーキットの実走でも速いのか?」というのはクルマ好きにもレース好きにも気になるところ。参戦車両はHC GALLERYの所有するJP-3Sクラスに該当するZN6型のトヨタ86(AT)。レース初心者向けの車両だが、HC GALLERYがメンテナンスを重ねており戦闘力はそれなりに高く、表彰台も夢ではない車両。
予選はベストタイム2:05:60を記録しクラス4位につけるものの、四輪脱輪を3回繰り返したことがわかりペナルティ。セカンドタイムの採用に加え、さらにそこから3グリッド降格の処分を受けた。マシンコントロールやアクセル・ブレーキワークは実走でも通用するが、タイヤコントロールやコース取りに躓いてペナルティを受けるあたり、課題が浮き彫りになったといえる。
決勝はクラス6番手、総合15番手でのスタート。前を走っていた別クラスのN1規定86をオーバーテイクし順位を上げるものの後方で別車両がスピン&クラッシュ。セーフティカーが導入され、事故車両撤去後にローリングスタート。竹野選手は残り1周で別クラスのマシンをオーバーテイクし全体13番手に位置づけ快走を続け前走車を猛追するも、残り周回が足りず、クラス6位(全体13番手)でチェッカーを受けた(クラッシュ処理が長引き、レースは実質4周のみだった)。
初サーキット走行、初レースと考えると立派な成績ではあるが、課題も多く見つかった。予選のペナルティは自己責任ではあるものの、実質4周では実力を発揮できたとはいえないので、HC GALLERYは竹野選手に改めて12月21日(土)のFCR-86BRZ/富士86BRZチャレンジカップ 第4戦(最終戦)への参戦を提案。現在検討中とのこと。
「レーシングシミュレーターで速い選手は実走レースでも速いのか?」問題、今回は「実際のところまだまだ分からないが、長所や短所は分かった」といったところだろうか。
HC GALLERYオートサロン頂上決戦は、11月1日より予選タイムトライアルが開催中。来年(2025年)も優勝賞品はJAF戦参戦権。「腕に覚えあり」なレースデビューしたい方、ぜひチャレンジしてみてはどうだろう。
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