トヨタ・スポーツブランド「GR」の頂点モデルが、マークXに追加だ!
マークXといえば、かつて一世を風靡したマークIIの後継車ながら、近年では人気が低下。次期型は開発されず、数年以内に生産終了との情報が入っている。そんなマークXに今夏、起死回生のスポーツモデルが登場。限定販売となるマークX GRMN IIについて、本誌ではその台数や注目の価格、そしてパワーアップしたエンジンの詳細も掴んだ。
文:ベストカー編集部
ベストカー 2018年8月10日号
続々登場するトヨタ「GR」の戦略
トヨタがGR戦略を明確にアピールしたのが2017年の9月19日のことだった。
それまで「G’s」、「GRMN」などモデルごとに散発的にハイパフォーマンスチューンド仕様として存在していたモデルを体系づけて、トヨタ自動車本体が一元管理するなか、戦略的にスポーツモデルを開発、投入していく。これがGRブランドである。
その象徴的なモデルとして真っ先に発表されたのが1.8Lスーパーチャージャーエンジンを搭載する「ヴィッツGRMN」であり、本格的なシャシーチューニングを施した「86 GR」、「ヴィッツ GR」など。
また同時に、より手軽にスポーツチューンドモデルの走りを楽しめる「GRスポーツ」をマークX、ハリアー、ノア/ヴォクシー、プリウスPHV、ヴィッツなどに展開し、これらの市販を9月19日、一気に発表したのは記憶に新しい。
GRブランドは、豊田章男社長が常に口にする「もっといい車作り」を実現するための最前線として、運転する楽しさを体現できる車の開発をし、世に送り出していくことが使命。次々とGRブランドのニューモデルを送り込んでいく計画が進められている。
この発表会の場で、GRカンパニーの友山茂樹プレジデントは「オリジナルのGRスポーツカーを作りたい」と宣言していたが、これは2018年1月に開催された東京オートサロンにおいて発表された「GRスーパースポーツ」で結実する。
現時点ではまだコンセプトカーの段階だが、明言されているように、着実に開発は進められていて2019年の東京モーターショーでは市販モデルが発表される計画だ。
ル・マンで悲願の優勝を遂げたTS050ハイブリッドをロードカーに仕立てたピュアスポーツカーで、2.4L、V6ツインターボ+THS-Rハイブリッドによりシステム出力1000㎰を発揮する。
このGRスーパースポーツをGR戦略の象徴として、トヨタはGRモデルを幅広く、積極的に展開していくことになる。
400台限定のマークX GRMN IIがまもなく登場!
現状、マークXのGRモデルは最もチューニングレベルの低い「GRスポーツ」のみが用意されている。これは2017年9月19日に一気に発表された新生GRブランドの1台である。
パワートレーンには手を入れず、足回りとエクステリアを中心にスポーティな走りを楽しめるチューニングとなっている。
いっぽう、2015年3月にはマークX GRMNが100台限定で販売されていたことを思い出していただきたい。
こちらは「GRMN」の名を冠していることからもわかるように、パワートレーンにも手を入れた本格派。
3.5L、V6エンジン本体には大きく手を入れることはしていないが、最高出力はノーマルの318psから323psに5psパワーアップされている。そしてマークXには設定されていない6速MTを用意しているのが大きなポイント。
さらに専用サスペンションチューニングに加え、前後異サイズタイヤ(F=235/40 R19、R=255/35 R19)、トルセンLSD、対向4ポッドキャリパーフロントブレーキなどで足回りを強化。
シャシー補強の追加やボディ補強などに加え、CFRPルーフを採用して軽量化、低重心化を図るなど、かなり本格的な手の込んだチューニング内容となっていた。
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