水平対向2.4LはトルクフルでAT重視
では、開発呼称860B、次期「86」と「BRZ」はどんなモデルなのか? 2019年9月27日に発表された「新たな業務資本提携」でも明らかにされたように、次期86/BRZもトヨタとスバルの共同で開発が進んでいる。
本誌独自スクープで、すでにデザインもほぼ判明しており、車両開発テストの聖地、ドイツ・ニュルブルクリンクでも繰り返しテストされているのも確認されている。
現行型86/BRZが開発当初ベンチマークしていたライバル車はポルシェケイマンだった。
比較的軽量なスポーツカーとして徹底的にリサーチし、性能面はもちろん、スポーツカーにとって重要な感覚が重要視された。視認性だけではなく路面からシートまでの高さや、ステアリングやシフトの位置など細かく研究された、
進化しているポルシェケイマンに対し、次期86/BRZはどう対抗していくのかが注目されるが、プラットフォームなど、基本的なパッケージはこれまでの86/BRZと同じ。
しかし、大きく進化するのがエンジンとトランスミッション系と言われている。それによる性能アップは当然だし、スバルとしては進化版アイサイトの採用による安全性の向上も必須。
エンジンは現行の2L、FA20から、2.4LのFA24と変更され、パワーは207psから220psへ、トルクも21.6kgmから24.5kgmとなる見通し。
スペック的には強烈な進化とはいえないものの、新時代への対応としてATモデルのスポーツ性を維持しながらも使いやすさを特化する。これが次期86/BRZの大きな武器となる。
もちろん、アイシンAW製の6速MTは用意されるが、大きなマーケットである北米だけでなくグローバルでATの需要が高まっていて、トルク特性の重要性からエンジンのスケールアップが図られている。つまり、誰もが楽しめるスポーツカーが次期86/BRZのテーマでもあるわけだ。
サイズ的には全長4250×全幅1780×全高1315mm、ホイールベースが2570mmで変わらないと言われる。
世界中のスポーツカーが高性能、高価格に進み、手の届かない存在になりつつあり、高い安全性と環境性能が求められるなか、次期86/BRZの存在は、日本の宝として世界に送り出されていくことになる。
前述のように、デビュー時期は早ければ2021年3月頃。すでに1年をきっている。次期86&BRZの発売を期待して待っていよう。
(この情報は2020年4月時点にて取材したものです。コロナ禍の影響やそのほかの事情で後ろ倒しされる可能性もあります。その場合は引き続き、当サイトにて最新情報をお届けいたします)
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