2022年2月28日、日産は三菱製ディーゼルエンジンを搭載したキャラバンの大がかりなマイナーチェンジモデルを発表したが、これに対抗し(!?)、トヨタがハイエースの一部改良を4月13日に行なうという情報を入手した。
さて、ハイエースの一部改良はどんな内容なのか? このハイエースが200系最後のモデルとなるのか、新型ハイエースがどうなるかまで見ていきたい。
文/ベストカーweb編集部
写真/トヨタ
■キャラバンは2月28日発表、4月下旬発売
2022年2月28日、日産キャラバンがマイナーチェンジし、三菱製ディーゼルエンジンを新搭載した。発売は4月下旬を予定している。まさに日産がハイエースに対し、巻き返しを図るべく新登場させた起死回生の新型ディーゼル・キャラバンである。
搭載するディーゼルユニットは、尿素SCRシステムを採用した新型2.5L(2439㏄)、直4ディーゼルターボエンジンへと変更。最高出力は132ps、最大トルク37.7kgmを発生。燃費性能は、WLTCモードが11.3km/L、JC08モード13.9km/Lと従来モデルより12%向上。同時にトランスミッションは7速ATへと変更されている。
さらに内外装の変更や運転支援機能の変更が行われたほか、専用の内外装の仕様を施した最上級グレード「GRANDプレミアムGX」を新設定した。その一方でガソリン、ディーゼルのMT車そしてディーゼル車のワイドボディが廃止となった。
■ハイエースの一部改良モデルの発売は4月13日
さて、本題に戻ろう。ハイエースの一部改良は主に法規制に対応したもので、一部改良の内容としては、まず2022年5月以降に適用される排ガス規制対応のため、2.8L(2754㏄)、直4ディーゼルターボエンジンの燃費が0.7km/L向上し、WLTCモード燃費が11.3km/Lから12.0km/Lへ、JC08モード燃費が12.4km/Lから13.1km/Lとなった。
新型キャラバンの2.5L、直4ディーゼルターボエンジンのWLTCモードは11.3km/L、JC08モードは13.9km/Lだから、ハイエースの2.8L、直4ディーゼルエンジンのほうがWLTCモードでは0.7km/L上回る。
ちなみにエンジンスペックは、ハイエースの2.8L、直4ディーゼルターボが151ps/30.6kgm、新型キャラバンの三菱製2.5L、直4ディーゼルターボが132ps/37.7kgm。トランスミッションはハイエースディーゼルが6速AT、キャラバンディーゼルが7速ATを組み合わせている。
続いて、今回のハイエースの一部改良の大きなポイント2つ目はNOxを水と窒素に分解する尿素SCR(アドブルー)液のタンク容量が3L拡大され、7.4Lから10.4Lに拡大されたこと。さらにアドブルーの液量表示がインパネのマルチインフォメーションディスプレイに追加されたことも大きい。そのほか全車、灰皿照明が廃止された。
そしてエクステリアについては、デザイン変更はないものの、バンパー左右に配置されているフロントLEDフォグランプがよりコンパクトなサイズに変更された。
安全装備は、プリクラッシュセーフティ(歩行者〔昼〕検知機能付き衝突回避支援タイプ/ミリ波レーダー+単眼カメラ方式)、レーンディパーチャーアラート、オートマチックハイビームという3つの機能で構成されるトヨタセーフティセンスが装備されているが、今回新たにインテリジェントクリアランスソナーが全車標準装備となった。
またフロントガラスに、雪の漂着や凍結を防いでワイパーが動かなくなることを防止する熱線機能、フロントシールドデアイサーが寒冷地仕様に追加設定された。
ボディカラーはダークブルーマイカが廃止となり、ブラックマイカ、シルバーマイカメタリック、ホワイト、ホワイトパールクリスタルシャイン、ライトイエローの全5色となる。気になる一部改良後のハイエースの価格だが各モデル約3万円のアップにとどまっている。
さて、この規制対応で見えてくるのは、2022年中に新型300系へフルモデルチェンジされる可能性は低くなったということ。
これまでの伝えてきたとおり、日本版新型ハイエースは200系をベースにした国内独自の形で早くても2023年に登場してくるだろう。
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