2023年5月にベストカーWebで新型アルファード/ヴェルファイアの発売日が再延期になることをお伝えしたばかりだが、発売日に関する続報が入ってきた。デビュースケジュールが2023年6月21日で確定したという。
懸念していた大幅な発売スケジュールの遅れは無くなったようだ。しかし、二転三転する情報にお客さんや販売現場も少々混乱気味。アルヴェルのデビューは、今後スムーズにすすんでいくのだろうか。
文:ジョー城ヶ崎
※本企画に掲載する情報は、メーカーからもたらされたものではなく、筆者が独自に調査し、執筆したものです。
■結局変更なしとなったデビュー日だが……
2月下旬から着々と販売スケジュールを組み上げてきた新型アルファード・ヴェルファイア。4月下旬には販売店向けの事前学習動画やスタッフマニュアルが配信され、記者発表・発売が6月7日に行われる予定だった。
しかし4月下旬の案内で、発売日が6月21日に延期される。さらに先日お伝えしたとおり、5月下旬には発売日や初期配車日を含めた全スケジュールの再調整を行うことが、トヨタ販売店へ告げられた。
全スケジュールが白紙撤回となり、販売現場にも発売の大幅延期もちらついただろう。だが、6月に入り再調整の結果が通知され、ふたを開けてみれば変更なしの6月21日でデビューが本決まりした格好だ。
再調整に至った理由は、初期配車出荷可能台数が当初予定を下回る点にあった模様。販売店へ1台でも多く新型アルファード・ヴェルファイアの現車を届け、現車を見ながらの商談を推奨したかったトヨタだが、どうにも都合がついていないようだ。
発売日は6月21日と確定したが、価格発表日や新型車の出荷日は、現在もまだ調整が続く。できるだけ多くの新車を発表日当日までに配車してほしいところだが、現実的には、発表当日に全てのトヨタ販売店で新型アルファード・ヴェルファイアの現車確認をするのは難しいかもしれない。
■生産体制大幅改善もアル/ヴェルは納期が長期化?
新型アルファード・ヴェルファイアの生産は既にスタートしているが、生産台数に関しては当初見通しよりも減ってしまう可能性が高い。
今回の販売方式は、基本的に事前受注を行わず、発表日当日からの注文受付を行う形だ。各販売店の受注枠については、現在調整中ということだが、これだけ注目を集めるモデルなだけに、発表当日の注文で初期配車枠がほぼ全て埋まってしまう可能性もゼロではないだろう。
2021年8月にランクル300を発売し、注文が殺到。あれよあれよという間に納期が4年超となったのは記憶に新しい。
ランクル300の反省を生かし、現在のトヨタは一定の注文台数を受け付け、生産が間に合わないことが明らかになると、即座にオーダーストップをかけるようになった。
これにより、注文したクルマの超長納期は避けることができるようになったが、注文したくてもできないというユーザーを、多く抱えることにもなっている。
増産体制を取り、1日でも早くオーダーしたユーザーのもとへ、新車を届ける努力を続けるトヨタ。努力は少しずつ実を結びつつあるのだが、まだまだ大幅な納期短縮を感じることができていない。
新型アルファード・ヴェルファイアの初期ロットを、どれだけ準備しているかは分からないが、現行車の人気と新型への期待を考えると、発売からわずか数日でオーダーストップがかかる可能性が極めて高いのではないかと、筆者は考える。
コメント
コメントの使い方