乗用車でもトラック・バスでもタイヤは縁の下の力持ち。使用管理をおろそかにすると痛い目に遭います。
現役バリバリのタイヤマンであるハマダユキオさんから、今回はタイヤの劣化の証し「ヒビ」についての話が届きました。
お肌の劣化を放っておくと、取り返しのつかないことになるのはタイヤも一緒。さあ、どうしましょう?
文/トラックマガジン「フルロード」編集部・ハマダユキオ 写真/ハマダユキオ
【画像ギャラリー】劣化の証し!! タイヤの「ヒビ」を見逃すな!!(6枚)画像ギャラリー日々進行するタイヤのヒビ
人間もタイヤも劣化は日々進行していきます。これは有機物であれ工業製品であれ、変わりなく平等に与えられしもの。アンチエイジングでいろいろ試して「美」を維持されている方、多いと思います。その恩恵(?)か、街中には美男美女が多いすね。
ただタイヤは、美は維持できません。人や荷物を載せた車重を支え、灼熱から極寒、荒れた路面、エンジン、ブレーキからの強烈な駆動力、制動力を路面とコンタクトし、自らをすり減らしながら日々人間の生活の支えとなって転がり続けてるタイヤは人知れず多大なダメージを受け続けております。
そんなタイヤでも老化防止剤って薬品を混ぜて製造してるんですが、これは繰り返される走行によって内面から染みて表面を保護しているものなんです。
タイヤのヒビの原因の多くは紫外線なんですね。紫外線は強いエネルギーをもってます。紫外線を物質に当てると、化学反応などを起こします。このような理由から、長時間、強い紫外線を浴びると、人間ならば皮膚ガンが発生する可能性もあるので注意が必要なんですね。
劣化の原因は紫外線
しかし日常生活で紫外線を浴びないようにするのは人もモノもむずかしいです。ヒトでいうならば日々の生活で皮膚がいちいち炎症をおこしているようでは大変なんで、そうならないように、ヒトにはメラニン色素ってのがあります。メラニン色素は紫外線を受けると茶色になる色素なんですね。褐色の肌は紫外線を浴び炎症を抑える結果なんですね。
話が逸れましたが、タイヤが紫外線を受けた場合ヒビが進行します。これはポリマーの結合が切断されるため。ベランダや庭にあるプラスチックのプランターとか洗濯のクリップなんかがヒビが入ったり割れたりしてません? あれがポリマー結合の切断の結果。
仲良く手を繋いで輪になってるグループに紫外線ちゃんが入って来て、有ること無いことを吹き込んで手を繋ぐのを止めてバラバラにしちゃうんですよ。正に関係にヒビが入る感じです。
ただ紫外線を悪く書いて紹介しましたが、もちろん良い面もあります。それは殺菌。アルコールのようにモノを濡らさず殺菌ができますので製造工場など多方面でご活躍しておりますのであまり悪く思わないでください。
人には保湿クリーム
タイヤには老化防止剤
ただし有限
そんな紫外線からの攻撃による劣化を防ぐのが老化防止剤です。ダート走ってないのに茶色になってることありません? そう!それが老化防止剤で、タイヤを保護する保湿クリームのようなモノなんですね。
ただこの老化防止剤も有限なので、切れたら老化は加速します。この老化防止剤の効力はどのくらいなの?と疑問に思われるでしょうが、これは一概に明確な答えは出せません。茶色の老化防止剤が気になって洗剤でガシガシ洗えばその分早く枯渇しますし、水洗いでタイヤメーカー推奨の保護材を使用すれば延命できるかもです。
なので、ヒトみたいにヒアルロン酸などを注入とかできませんので、ヒビが確認出来てかなり広範囲で、ヒビが深ければ溝がたくさんあっても交換をお勧めします。ヒビが深くなり、内部構造まで達すると、タイヤ内部のコード、まぁ人間でいうなら骨とか筋が切れてしまう可能性大なんですね。
ご自分で判断が厳しい場合はお近くのタイヤ屋、カーショップへ。きっと美意識高めのイケメン、美人スタッフが対応するかも?です。(笑)
【画像ギャラリー】劣化の証し!! タイヤの「ヒビ」を見逃すな!!(6枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方