スタッドへレスへの履き替えが1日100本以上!
なにしろ夜明け前から深夜まで、ひたすらタイヤ交換しまくります。まぁ、一日に多いときで100本以上はタイヤ交換をします。
通常の大型トラックのタイヤの総入れ替えだと1台10本ですから、100本だと10台分ですが、1台12本の4軸低床もありますし、さらに数の多いトレーラなんかもありますからね。
さすがに一人でこの本数は堪えますよ~。ほんまに途中で嫌になります。すんなり作業が進めばいいのですが、タイヤを横に寝かして積んで保管しているところなどでは、下のタイヤはもちろんペッタンコ……。エアがすんなり入らない。
で、バズーカを使ってエアを入れるのですが、稀にそれでも入らないタイヤがあるんです。そ~なるともう大変! 私はイライラ、次の現場の入り時間が遅くなる、私の帰る時間が遅くなる! って具合に悪影響を及ぼすんですよね~。
あっ、そのエアの入らないタイヤはどうするかというと、別の車両のスタッドレスと交換して、その場を凌ぎます。で、そのペッタンコのタイヤにチューブを入れて膨らましといて別の日に作業するんです。
冬場は、日が暮れるのが本当に早いですよね。もう5時になれば真っ暗、しかも寒い! 作業に没頭してたら、時間感覚が完全に麻痺します。これが余計に疲れる。
なんせ日の出前の薄暗い時間から作業して、日の入りで暗くなった時間まで作業してたら「俺、一体何時間作業しとんねん。もう24時間くらい作業しとんちゃうか~!」って思うんです(笑)。
ちなみに、お昼ご飯も抜き休憩も無しですからね、毎年この時期は1カ月で10キロは痩せますからね、ホント、いいダイエットになりすよ。
タイヤ稼業の底辺を支えるタイヤ屋でございます
もちろん暗くなれば、作業効率も落ちる。懐中電灯で照らしながらジャッキアップするんですが、タイヤが浮いてるか、これがわかりづらい。
しかも、ナットがコロコロ~と転がれば、横山やすしばりの手探りで「メガネメガネ」じゃなく「ナットナット」って探す羽目に……。
で、ようやくナットを車体の下から見つけ出し、起き上がるときにヘッド(この場合は頭)を「ゴ~~ン」とぶつけて意気消沈……。まぁ、いろいろぶつけるのは昼間でも一緒やけどね。こんな感じで朝から晩まで作業してたら疲れるわな~(笑)。
移動距離も多いときで200km。トラックドライバーさん達からすれば、「おい矢板! そんな距離、横持ちの距離じゃ!」と言われそうですが、タイヤ屋ではけっこうな移動距離なんです。
なんせ、タイヤ屋さんは店舗数が多いですから、普通は近場のお客さんを移動するのがほとんどですが、矢板の場合は、「作業依頼があればどこまでも!」がモットーですから、繁盛店から極貧店の矢板に作業依頼が来るんです(笑)。
タイヤ屋にとって冬場は地獄の日々
あと、冬場のタイヤサービスで嫌なのがパンク修理。スタッドレスって皆さんもご存知かと思いますが、細かいブロックがいっぱい付いていますよね。その間とかに異物が刺さると、わかりづらい。
異物が貫通してればタイヤを外せばすぐわかるのですが、皮一枚のときは一度エアを入れて石鹸水で確認。これが冬場は指がかじかんで大変。
で、またエアを抜いてタイヤをばらしてパンク修理するんですが、パンク修理のパッチを貼る接着剤が、冬場は乾きにくい。そこで登場するのが、ドライヤー! これで接着剤を乾かす。でっ、矢板も温もる!!
外の現場であたるドライヤーって最高に暖かいんですよ。といった具合に、けっこう時間が掛かるし面倒くさいんです。あっ、あと雨降りや雪が降っているときはパンク修理は断りたいです。
だって、寒いから(笑)。こんな感じで冬場は、タイヤ屋は地獄の日々が続きます。
【画像ギャラリー】暮らしや産業を支えるトラックですが、その足元を支えているタイヤレスキュー&サービスの冬場の現場作業の実際に迫ります!(9枚)画像ギャラリー
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