東京オートサロン2023の会場で電撃的に公開されたGRヤリスの「オジエ仕様」と「ロバンペラ仕様」。単なるアクセサリー装着車かと思っていたら大間違い! なんと4WD制御のコンピュータにまで手が入ったガチのスペシャルバージョンだった。両車の違いは何なのか? 詳細をお知らせしよう!
文と写真/ベストカーWeb編集部
■カジュアルなオジエ仕様とコンペティティブなロバンペラ仕様
今回登場した2台の正式な名前だが、「(GRヤリスRZ ハイパフォーマンス)セバスチャン・オジエ・エディション・コンセプト」と「同カッレ・ロバンペラ・エディション・コンセプト」。もちろんトヨタGAZOOレーシング・ワールドラリーチームで活躍するドライバー、セバスチャン・オジエ選手とカッレ・ロバンペラ選手の名前を冠したものだ。
両車はアクセサリーを組み合わせただけの特別仕様車ではない。それぞれがドライバー本人の好みやドライビングの嗜好までを反映させた、個性の異なるしつらえとなっている。
まず外観だが、オジエ仕様のカラーリングはフレークの微妙な反射が美しいマットグレー。この色は普段づかいを想定してオジエ選手自身が選んだものだそうだ。より細かく細部を見ていくと、ドアパネル下部にはトヨタGazooレーシングのロゴが描かれ、フロントフェンダーにはWRCのエンブレムが貼られている。さらにフロントグリルとアルミホイールに、オジエ選手の出身国フランスの国旗カラーであるトリコロールが配されている点も見逃せない。ブレーキキャリパーもフランスらしくブルーにペイント済みだ。
いっぽうのロバンペラ仕様。こちらはラリーマシンをほうふつとさせるカッティングシートで覆われているが、これはロバンペラ選手の「コンペティション色を出したい」という希望から生まれたもの。グレー部分をよく見るとロバンペラ選手のゼッケン番号69が繰り返し描かれており、WRCエンブレムの位置はAピラー付け根に、ブレーキキャリパーはレッドにペイントされている。ちなみに市販された場合もこのカラーリングとなるかどうかは未定とのことだ。
カラーリングを別にすると、両車の違いがもっともよくわかるのはリアだ。リアドアパネルに貼られた「S.OGIER EDITION」「K.ROVAPERÄ EDITON」というバッジは別として、違いはまずウイング。オジエ仕様は固定式だが、これも普段使いを考慮してオジェ選手が決めた。実はこれ、全日本で勝田範彦選手が装着しているカーボンウイングと同じものだそうだ。いっぽうのロバンペラ仕様は、スワンネックタイプの可変式。やはりコンペティションテイストを意識した結果だと思われる。
ボディ下部に目をやると、リアバンパーやマフラーも異なっている。純正バンパー&マフラー2本出しのオジエ仕様に対し、ロバンペラ仕様はバンパーをLUCK製に、マフラーはTRD製の4本出しに変更している。カラーリングに負けないモディファイといえよう。
コメント
コメントの使い方