■4WDモードセレクトがまるで違う!
ではインテリアに目を向けてみよう。ノーマルと異なるのは、ステアリングやシートのステッチ(縫い糸)の色の違いだ。
オジエ仕様はステアリングのステッチのみがトリコロール調の赤とブルーになり、シフトブーツやシートはシルバー。欧州仕様のGRヤリスはステッチが赤なので、わざわざ日本仕様に似せたこだわりといえる。いっぽうロバンペラ仕様はステアリング、シフトブーツ、シートすべてのステッチが白とブルーに。ロバンペラ選手の故郷フィンランド国旗のモチーフは、ここで使われているというわけだ。
ところがインテリアをチェックしていると、ものすごく重大な発見をしてしまった。センターコンソールにある「4WDモードセレクトスイッチ」が、ノーマルとはまるで違うのだ。通常のGRヤリスが「SPORT」と「TRACK」なのに対し、オジエ仕様は「OGIER」と「MORIZO」、ロバンペラ仕様は「KALLE」と「DONUT」という謎だらけの仕様!(「ボタンを押すとNORMAL」は共通)
実はこれもまた、両選手がもっとも走りやすい前後トルク配分を移植した特別仕様なのだった。聞いてみると、オジエ選手もロバンペラ選手もかなりリア寄りのトルク配分になっているが(SPORTに近い?)、それぞれアクセル開度などによる過渡特性が異なるという。
では「MORIZO」と「DONUT」はなんなのか。MORIZOについてはご想像の通り、モリゾウ選手の好みを反映したセッティングで、オジエ選手よりはややフロント寄りの仕様とのこと。DONUTは、ロバンペラ選手がドーナツターンが大得意なことから(誕生日にモリゾウ選手から本物のドーナツを贈られたほど!)、それにあやかったセッティングなのだそうだ。ちょっとモリゾウ選手! どさくさに紛れて(笑)モリゾウエディションにもなかった隠しモード仕込まないでくださいよ!
以上がオジエ仕様とロバンペラ仕様の相違点だ。両車はあくまで「コンセプト」であり、正式な仕様がどうなるかは未定だが、購入者にはWRC競技車両への証の掲載、両選手との懇談機会なども提供されるというから気になる。正式アナウンスを楽しみに待とう!
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