2022年11月18日、日本自動車工業会は記者会見を実施し、2023年秋に予定する、4年ぶりに開催(2021年はコロナ禍で中止)となる次回の東京モーターショー(「ジャパンモビリティショー」に改名)の概要を発表した。
文/ベストカーWeb編集部、画像/日本自動車工業会
■「メーカーが見せたいもの」でなく「お客さんが見たいもの」を
日本自動車工業会は記者会見を実施、同会の長田准モーターショー委員長より、次回の東京モーターショーの開催概要が発表された。
【東京モーターショー開催概要】
・名称を「JAPAN MOBILITY SHOW 2023 (ジャパンモビリティショー)」とする
・開催日時は2023年10月26日(木)から11月5日(日)
・会場は東京ビッグサイト全館(東京都江東区・有明)を中心に、臨海副都心エリアや東京ビッグサイト近隣のエリアでの拡充開催も検討中
・自動車、二輪車関連産業だけでなく、スタートアップ企業も含めたさまざまな業種から参加を募る
・来場者数(とりあえずの目標)100万人
東京モーターショーは、1991年には来場者数200万人超だったが、日本における新車販売市場の縮小とともに来場者数は減少を続け、2017年には約77万人まで減ってしまっていた。
来場者数の減少について、長田委員長は「メーカーが見せたいものを見せる場になっていたのではないか、来てくれるお客さんが本当に見たいものを見せられる場だったか、(東京モーターショーは)そういう反省がある」と語る。
そこで(2018年より自工会会長職に就いた)豊田章男社長の号令のもと、「東京モーターショー」の改革を実施。自動車、二輪、関連部品メーカーだけでなく日本における工業界全体の祭典として位置づけ、「お客さんを楽しませる展示」を前面に押し出した。結果、2019年の東京モーターショーは来場者数130万人を数えた。
その「参加枠」を、今回は「スタートアップを含めた、モビリティに関わるあらゆる企業」に広げるという。参加を募るスタートアップ企業については、いまいろいろなところと話し合いを続けており、まだ具体的なジャンルや社名は決まっていないとのこと。
「(参加枠、というよりも)むしろいまの段階では【枠】を決めず、手を挙げてくれる(出展・参加を希望する)ところを、あまねく広く募りたい」(長田モーターショー委員長)
とのこと。今回の来場者数想定「100万人」については、「いま世界のモーターショーで、100万人以上集まることはほとんどありません。中国(北京モーターショー)くらいでしたが、それもゼロコロナ政策でしばらくは難しいでしょう。そのいっぽうで今回【100万人】という数字を出したのは、たとえば箱根駅伝の沿道の参加者がそれくらいと聞いています。つまり、このモビリティショーを、いわゆる国民的イベントとして位置づけるための数字です」(長田モーターショー委員長)と説明。
会見の質疑応答では、ジャーナリストから「世界の自動車メーカートップが東京に集まって、自動車版ダボス会議のような場にできないか」というプランも提案され、長田委員長は「そういった新しい提案を広く集めたい、どんどん受け付けます」と答えた。テスラやBYDなど、世界市場で勢力を伸ばしているモビリティメーカーに積極的に声をかけるだけでなく、GoogleやApple、任天堂などにもブース提供・出展を呼びかけてみてはどうだろう。
開催まであと約1年。「クルマの祭典」から「モビリティの祭典」になることで、より多くの方々が楽しんで参加できるような「場」になることを願っております。
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