大排気量NA「フェアレディZ」が値上がり!? 次期型発表で中古車市場が動いた!

 2020年5月に公開された”Nissan A-Z”の動画内で映し出された日産「新型フェアレディZ」のシルエット。この動画によってフェアレディZの灯が消えないことが証明されたのだ。

 そして9月16日、何の前触れもなく発表されたフェアレディZのプロトタイプ。初代S30型を色濃く受け継いだスタイリングはどこから見てもZそのもの。世界中のZファンは歓びに満ちあふれたことだろう。

2020年9月16日に世界初公開された新型フェアレディZプロトタイプ。注目のパワートレーンは3L、V6ツインターボ、トランスミッションは6速MTと発表されている

 スタイルとともに発表されたパワートレーンはV6ツインターボ+MTで、Z33、Z34と続いた大排気量自然吸気エンジンは幕を下ろす。これはフェアレディZに限らず、あのアストンマーティン「DB」シリーズも6L V12から5.2L V12ツインターボへとダウンサイジングしていることを考えれば、当然の流れということになる。

 そうなると、大排気量自然吸気エンジンを搭載した最後のフェアレディZということになる「Z34型 フェアレディZ」。プロトタイプの発表後、中古車相場がどのような動きとなっているのかをチェックした。

文/萩原文博
写真/NISSAN

【画像ギャラリー】値上がり必至の現行型(Z34型)とついに発表された新型フェアレディZの全容をチェック!!


■数多くの特別仕様車も設定されたロングセラーモデル

 Z34型と呼ばれる「フェアレディZ」は2008年12月に登場し、すでに12年が経過したロングセラーモデルだ。

 先代モデルより100mmホイールベースを短くし、ねじり剛性をはじめとしたボディ剛性を向上させ、走行性能や旋回性能をより高めた。搭載するエンジンは3.7L V型6気筒自然吸気で、7速ATを中心にグレードによって6速MTも組み合わされている。

 2009年にはオーテックジャパンが手がけたコンプリートカーの「バージョンニスモ」を追加。2012年にはマイナーチェンジを行い、外観のデザインを変更。そして、2013年6月にはバージョンニスモを進化させた「フェアレディZ NISMO」を設定。翌2014年にはフェアレディZ NISMOがマイナーチェンジを行い、内外装の変更を行っている。

2007年に発売された現行型フェアレディZ。2020年で生誕50周年を迎えた
NISMOがレースフィールドで培った技術を投入したワークスチューニングカー「フェアレディZ NISMO」

 直近では2017年に一部改良を行い、ヘッドランプやリアコンビランプの輪部をブラックアウトし精悍さをアップ。さらにアウトサイドドアハンドルやリアバンパー下部をブラックに変更している。

 また、特別仕様車も数多く設定され、2009年には40周年記念モデルそして、2019年には50周年記念モデルなどが販売されている。それでは、最新の現行型フェアレディZの中古車事情を見てみよう。

■新型発表で値上がり傾向に! 人気はNISMOが圧倒的

 2008年に登場し、すでに12年も販売されている現行型フェアレディZだが、現在の中古車の流通台数は約200台と非常に少ない。この流通台数にも国産スポーツカーが苦戦していることが表れている。3カ月前の2020年9月の時点でも約205台なので、ほとんど横ばいで推移している。

 流通している中古車の平均走行距離を見てみると、3カ月前の約4.8万kmから現在は5.5万kmへと延びているにも関わらず、平均価格は3カ月前の約221万円から現在は約233万円へと値上がり傾向を示している。

 平均価格の推移を1年という長いスパンで見てみると、2019年12月の時点では約220万円だった。その後緩やかながら値落ち傾向が続き、2020年8月に当面の底値となる約199万円に到達した。

 しかし、9月から一転して値上がり傾向となり、現在も値上がり傾向となっているのだ。この値動きを見る限り、9月16日のプロトタイプ発表は現行型フェアレディZの中古車の値上がり傾向の一因となっているのは間違いないと言える。

高価になったGT-Rとは異なり、登場時の価格は362万2500円~と「頑張れば何とか手が届く日産のスポーツカー」としても希少な存在だ

 現行型フェアレディZの中古車の価格帯は、約87万~約590万円と非常に幅が広い。しかし100万円以下の中古車はわずか3台しかなく、価格の安い中古車がどんどんと市場から姿を消しているようだ。

 中古車のグレード構成を見てみると、最上級グレードの「バージョンST」が約59台と最も多い。ミッションの内訳はMT車が15台、AT車は44台と圧倒的にAT車が多い。価格帯はAT車が約90万~約439万円、一方のMT車は約169万~約440万円と最安値は大幅にMT車の方が高額となっている。続いて多いのが「ベーシックグレード」の約47台。こちらのミッションの内訳はMT車が約8台、AT車が約39台と圧倒的にAT車が多くなっている。

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 価格帯はAT車が約118万~約330万円、MT車は約185万~約432万円と「バージョンST」以上に価格差が広がっている。そして3番目が約35台のAT車のみ設定する「バージョンT」で、価格帯は約87万~約349万円となっており、スポーツカーらしくMT車のほうが中古車相場は高くなっている。

 また、特別仕様車などの中古車相場を見てみると、約19台流通している「Z NISMO」はMT車が11台、AT車が8台とMT車の比率が高い。価格帯は約285万~約590万円でMT車は走行距離10万kmオーバーでも350万円近くの高値をキープしている。

 そのほかでは、「40thアニバーサリー(40周年記念車)」は約158万~約239万円、「50thアニバーサリー(50周年記念車)」は約388万~約460万円。そして流通台数が最も少ない「ヘリテージエディション」は約330万~390万円となっている。こうして見ると、特別仕様車の人気がそれほどではなく、やはりNISMOの人気が圧倒的に高いことが中古車相場から浮き彫りとなった。

2018年に発売された「ヘリテージエディション」。ボンネットからルーフまで伸びるレーシングストライプがこのクルマの伝統を引き立てる
2019年夏に生誕50周年を記念して「50thアニバーサリー」を限定発売

■スポーツカーだから気を付けたい 中古車選びのポイント

 購入時のポイントだが、まずはこれまでの履歴だ。修復歴はさることながら、どれくらいの頻度でメンテナンスが行っていたのか。走りにこだわるスポーツカーだからこそ、これまでのメンテナンスには特に注意したい。

 店舗でのチェック時はタイヤをチェックしよう。4本の銘柄が揃っているかどうかや、タイヤが片減りしていないかなどはクルマに詳しくない人でも目視できるポイントだ。

 そのほかはチューニングされているかどうか、どんなパーツが装着されているかも要チェックだ。スポーツカーはノーマルの状態の中古車のほうが高額となる傾向がある。しかし、自分の気に入ったパーツが装着されていれば、購入後の出費を抑えることができる。購入後に自分がどのようにクルマを仕上げていくのかを考えて選ぶほうがいいだろう。

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