インプレッサ22Bが3300万円 80スープラが1080万円! 販売店に直撃してわかった高騰中古車の真相


ついに80スープラが1000万円オーバー!

 そして「海外で人気が高い」といえば、80スープラこと先代のトヨタ スープラである。

 これも、10年ほど前までは200万円か300万円もあれば買えていたような気もするが、2021年3月上旬現在の最高値物件は、なんと「1080万円」である。……それはいったいどんな物件なのか、販売している鳥取県の『林オート』に電話をかけてみた。

――もしもし? ベストカーwebですが、こちらの1080万円の80スープラってぶっちゃけどうなんですか?

林オートさん ……これはですね、正直すごいですよ。間違いなく「博物館級」です!

――博物館級ですか!

林オートさん はい。私も長いこと車屋をやってきて、昨年も走行1.6万kmの白いRZを「1000万円を切るぐらいの価格」でお売りしたのですが、それよりも断然イイですからね。もうね、いわゆる“新車感”が強烈なんですよ。1994年の日本からタイムスリップしてきたのか? っていうぐらいに。

――どれどれ、グーネットに掲載されてる写真を拝見しますと……すみません、グーネットの写真はハレーションが強くて、正直「もっと上手く撮ればいいのに……」と思うのですが、大変失礼ながら「そんな写真」であってもビンビンに伝わってくる“新車感”はものすごいですね! 特にこのエアコン&オーディオ付近のパネルおよびボタン類の質感と、シフトノブのレザーと金属部分の“新車感”はなんですか!

鳥取県鳥取市の林オートが販売中の1994年式トヨタ スープラ RZ。走行1.0万kmの車庫保管車で、ディーラー記録簿も多数。車両価格は1080万円

林オートのホームページはこちら!

1994年式スープラRZのインパネまわり。写真はハレーションを起こしていて今ひとつ伝わりにくいかもしれないが、たしかにこれは博物館級のコンディションかも……!

80スープラの中古車情報はこちら!

林オートさん でしょ? 超低走行な個体であっても、やっぱり乗られてないクルマって、例えばエンジンルーム内に白い粉がふいてくるものなんです。昨年お売りした1.6万kmのやつもそうでした。でもこの赤いRZは、それもないんですよ。

――拭き上げたから、とかではなく?

林オートさん そうではなく「もともと粉がふいてない」という感じなんです。いやほんと、コレを見つけたときは私もびっくりしました!

こちらの写真がそのエンジンルーム。塩粉がない。なるほど!

仕入れ先は? 海外に持ってかれてしまう危機感

――こちらの仕入先は買い取りですか? それともオークション?

林オートさん オークションですね。競争相手とかなり競りましたよ(笑)。頑張って競ったから、結果として高くなっちゃいましたが、「ニッポンの宝を海外に流出させてなるものか!」という気合で頑張りました。まぁ競った相手が海外の人かどうかはわからないのですが。

――やはりこういった物件は海外の人に人気なんですね?

林オートさん そうですね。今現在も、海外の人からガンガン問い合わせが入ってます。英語で電話してくるんで、そして私は英語がぜんぜんできないので、日本語でなんとなく返答してお断りしていますが(笑)。

――しかしコレの海外流出を阻止した林さんは偉大ですね。素晴らしいと思います。もしも私が首相なら、日本国を代表して勲章を差し上げたい!

林オートさん やっぱりね、こういうモノは外国に出しちゃいたくはないし、日本の中で大切に乗ってほしいですよね。そして私、この物件のために車庫を建てちゃいましたから。

――へ?

林オートさん いや、こんなにも素晴らしい80スープラを野ざらしにするわけにはいかないですから、「この80専用の車庫」を作ったんですよ。

――す、素晴らしい! 先ほど言った勲章というのはもちろん冗談ですが、トヨタ自動車の豊田章男社長から感謝状が授与されてもおかしくないですね!

林オートさん まぁ感謝状はさておき(笑)、トヨタ博物館さんに置いていただいてもいいかな? とは思っています。

――こういったクルマっていうのは、やはり“当時”を知る人、つまり現在のおじさんが買われる場合が多いんですか?

林オートさん いや、そんなこともないですよ。ここ1年ぐらいはお若いお客様、20代ぐらいの方が非常に多いですね。

――そうなんですか! 株とかビットコインとかでひと山当てた若者ですかね?

林オートさん いやいやいや! そうではなく「このクルマがどうしても欲しくて、頑張って頭金を貯めて、頑張ってローンを組んで」みたいな方ばかりです。

――そうでしたか……、いや涙が出ますね。「車庫を建てた」というお話も含め! やー、本日は突然の電話にもかかわらず貴重なお話をお聞かせいただきまして、誠にありがとうございました!

林オートさん いえ、どういたしまして!

 これらのほか、注目の超高騰物件として「厳しい排ガス規制をクリアするためのNAPSエンジン(←あまり走らない)搭載の1976年式ケンメリ スカイラインGT-XEが、価格は2000万円近く」という、関西の某ショップが販売中の個体についてもお話をうかがいたかった。だがそちらについては残念ながら、締め切り日までに連絡を取ることができなかった。

 しかしいずれにせよ、国産名作スポーツの相場高騰の陰にはやはり「海外勢」がいて、それと戦う(?)ニッポンの販売店、そしてそれを頑張って購入するニッポンのカーガイたちがいることは、よくわかった。

 筆者もお金さえあれば、0.6万kmのスバル インプレッサ22B STiバージョンを買い取り、そのための「専用車庫」を自宅に建立したいものである……!

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