インプレッサ22Bが3300万円 80スープラが1080万円! 販売店に直撃してわかった高騰中古車の真相

仕入れ先は? 海外に持ってかれてしまう危機感

――こちらの仕入先は買い取りですか? それともオークション?

林オートさん オークションですね。競争相手とかなり競りましたよ(笑)。頑張って競ったから、結果として高くなっちゃいましたが、「ニッポンの宝を海外に流出させてなるものか!」という気合で頑張りました。まぁ競った相手が海外の人かどうかはわからないのですが。

――やはりこういった物件は海外の人に人気なんですね?

林オートさん そうですね。今現在も、海外の人からガンガン問い合わせが入ってます。英語で電話してくるんで、そして私は英語がぜんぜんできないので、日本語でなんとなく返答してお断りしていますが(笑)。

――しかしコレの海外流出を阻止した林さんは偉大ですね。素晴らしいと思います。もしも私が首相なら、日本国を代表して勲章を差し上げたい!

林オートさん やっぱりね、こういうモノは外国に出しちゃいたくはないし、日本の中で大切に乗ってほしいですよね。そして私、この物件のために車庫を建てちゃいましたから。

――へ?

林オートさん いや、こんなにも素晴らしい80スープラを野ざらしにするわけにはいかないですから、「この80専用の車庫」を作ったんですよ。

――す、素晴らしい! 先ほど言った勲章というのはもちろん冗談ですが、トヨタ自動車の豊田章男社長から感謝状が授与されてもおかしくないですね!

林オートさん まぁ感謝状はさておき(笑)、トヨタ博物館さんに置いていただいてもいいかな? とは思っています。

――こういったクルマっていうのは、やはり“当時”を知る人、つまり現在のおじさんが買われる場合が多いんですか?

林オートさん いや、そんなこともないですよ。ここ1年ぐらいはお若いお客様、20代ぐらいの方が非常に多いですね。

――そうなんですか! 株とかビットコインとかでひと山当てた若者ですかね?

林オートさん いやいやいや! そうではなく「このクルマがどうしても欲しくて、頑張って頭金を貯めて、頑張ってローンを組んで」みたいな方ばかりです。

――そうでしたか……、いや涙が出ますね。「車庫を建てた」というお話も含め! やー、本日は突然の電話にもかかわらず貴重なお話をお聞かせいただきまして、誠にありがとうございました!

林オートさん いえ、どういたしまして!

 これらのほか、注目の超高騰物件として「厳しい排ガス規制をクリアするためのNAPSエンジン(←あまり走らない)搭載の1976年式ケンメリ スカイラインGT-XEが、価格は2000万円近く」という、関西の某ショップが販売中の個体についてもお話をうかがいたかった。だがそちらについては残念ながら、締め切り日までに連絡を取ることができなかった。

 しかしいずれにせよ、国産名作スポーツの相場高騰の陰にはやはり「海外勢」がいて、それと戦う(?)ニッポンの販売店、そしてそれを頑張って購入するニッポンのカーガイたちがいることは、よくわかった。

 筆者もお金さえあれば、0.6万kmのスバル インプレッサ22B STiバージョンを買い取り、そのための「専用車庫」を自宅に建立したいものである……!

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