筆者は20年ちかく中古車専門誌に籍を置いていた。そのキャリアの中で最も多く手がけたのが、中古車購入時のチェック法に関する企画だった。
新車と違って中古車は1台1台コンディションもバラバラなので、購入時に十分なチェックをすることで購入後のトラブルを防げるという主旨。
当然のことながら、何回やっても読者の支持率が良く、まさにキラーコンテンツだった。しかし、内容としてはもちろん誰もができることもあれば、これってシロウトには難しいのでは? という項目もあった。なにより、チェック項目は30~50もあり、ここまでしないと中古車って買えないの?という疑念さえ生まれるのではないかと思うような企画となっていた。
もちろん中古車専門誌の編集部に属していた時は「仕方ない」と思っていたが、フリーとなった現在、正直言って、あれほどのチェックはシロウトにはできないし、ほぼ無意味! そこで、ココでは50万円以下という低価格な中古車を購入する際に“ココだけは見ておきたい!”というチェックポイントを4項目紹介する。
文/萩原文博
写真/萩原文博、AdobeStock(アイキャッチ写真:AdobeStock@xiaosan)
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■メンテナンスの履歴がわかる「記録簿」は中古車のマストアイテム!
中古車はある意味、妥協の産物である。
自分の予算内で希望する車種、コンディション、ボディカラーなどが揃ったクルマが見つかればハッピー!
しかし、それは予算が潤沢にあればできること。
50万円以下の中古車となれば、とにかく“壊れない”ことが最もプライオリティの高い事案だ。中古車は工場からデリバリーされる新車と異なり、すでに使用されているクルマ。したがって前オーナーの使い方、メンテナンスの頻度で同じ年式、走行距離でもコンディションは大きく差が付く。
そこで、ひとつめのチェックポイントは、クルマの履歴がわかる「記録簿」があるかどうかだ。正式には、定期点検記録簿と呼ばれるモノだが、ここには新車で購入した時からのメンテナンスや車検などの記録が残っている。
低価格な中古車でもこの記録簿が残っていれば、このクルマがどのようなメンテンスを受けてきたのか、消耗品はいつ交換されたのかがわかるため、そのクルマの信用度はグンと高くなる。
最近はプライバシーの関係で、前オーナーに関するデータは切り取られていたりするが、中古車購入において履歴のしっかり書かれた記録簿が最も重要なアイテムであり、最初にチェックするポイントだ。
一般的にこの記録簿が無くなるということは考えにくいのだが、検索サイトで低価格帯の中古車を探してみると、記録簿にチェックするとヒットする台数が大きく減少してしまう。つまり記録簿にこだわると選択肢の幅が狭くなってしまうのだ。
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