新型コロナ感染症拡大によって、半導体不足や東南アジアのサプライヤーの生産中止により、新車の生産が滞り納車までの期間が長期化している。その影響が即納車可能な中古車市場に及び、中古車相場が上昇している。
新車と異なり中古車は定価がない商品。それゆえ、トレンドや需要と供給のバランスを見極める店主の目利きが必要となるのだ。
新車の供給不足によって注目が集まる中古車。ここでは、中古車販売店はどのように儲けているのか。本当に中古車が爆売れしているのかを中古車販売店にインタビューしてみた。
文/萩原文博、写真/ホンダ、SUBARU、萩原文博
【画像ギャラリー】中古車で聞いた売ってあがる利益と損するクルマを画像で紹介(7枚)画像ギャラリー中古車を販売するためには古物商許可証が必要な資格
中古車販売店を営むために必要な資格がある。それが「古物商許可証」というものだ。古物商許可申請は、古物(中古品)を取り扱う事業を運営する際に申請しなければならず、中古車にかぎらず中古品を扱うために必要な資格なのだ。
古物商許可申請の手続きは店舗がある場合は店舗の、無い場合は自身の所在地を管轄する警察署で手続きする。もし、申請をせず古物の取り扱いを行った場合は無許可営業となり、3年以下の懲役又は100万円以下の罰金の対象となる。
古物商許可申請を行う場合、許可申請手数料として19,000円が必要で、一般的に申請を出した後、40日前後で古物商許可証が交付される。また、古物商許可申請を行うにあたって、予め駐車場などの車両を保管できるスペースを確保しておかなければならない。
中古車の売買をするだけであれば古物商許可証だけで良いのだが、中古車を仕入れるためには、現在はオートオークションを利用しなければ円滑に仕入れることはできない。したがってオートオークションに入会する必要がある。
オートオークションの入会条件は会場によって異なるが、古物商許可証取得から1年以上経過していること、常設の展示場・事務所を保有していることなどがある。
そのほか、中古車の売買のほか、廃車の引取も行う場合は、自動車リサイクル法引取業登録を行う必要があり、これは保健所にある自動車リサイクル担当窓口で申請する。
さらに、自動車保険の代理店になっていれば、ユーザーからの信頼感は高まる。ただし、代理店登録には試験を受ける必要があるため簡単ではない。こうして見ると、中古車販売店を開業するためのハードルはそれほど高くないことがわかった。
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