中古車店って儲かるのか? 1台売ってあがる利益と損するクルマ

小売りだけでなく海外への輸出など多角的な経営が求められる

海外で人気爆発したスバルサンバーディアスクラシック
海外で人気爆発したスバルサンバーディアスクラシック

 コロナ禍の影響で、中古車が本当に爆売れしているのかと輸入車販売店に聞いてみた。この販売店では2021年10月は過去最高の66台販売したという。この販売店は約40台展示できるのだが、その1.5倍で過去の3~4カ月分を1カ月で販売しこれまでに味わったことのない忙しさだったという。

 しかし、11月になると10台しか売れず好不調の波が大きくなっているような感じだと話してくれた。

 新車同等の高年式車から安価な国産車を中心に販売している中古車販売店に話を聞いてみると、確かに新車の納期がかかるようになって、未使用中古車や距離の薄い程度の良い車は新車より高く取引され始めているという。その影響で、オートオークションに出品されるクルマも程度の良いクルマが少なくなっていると話す。

 新車の納車遅延による影響が、中古車市場に影響を与えているのは間違いない。そして販売する中古車で高い利益を得られるクルマや販売してもあまり儲からないクルマはあるのかと聞いてみた。

 それなりに利益が出るクルマは、販売して以降に故障がなければ輸入車。そして販売台数が少なく、人気の高い限定車などはそれなりに利益が出るとのこと。それは、輸入車は故障などのリスク回避の為、それなりに利益乗せて販売しているので、何もトラブル出なければ丸々利益となる。

 また限定車は数少なく、扱う販売店も少ない。したがって高値で売れるのでそれなりに利益がでるとのこと。一方、利益出ないのは流通台数の多いクルマで日産セレナ、トヨタノア、トヨタプリウスなどを挙げてくれた。結局、流通台数の多いクルマはどの販売店も所有しているので、価格競争になってしまうのだ。

 さらに、現在中古車販売店は小売りだけで、利益を生んでいるわけではないと話してくれた。スバルサンバークラシックのように、ただ同然の古い車が海外で人気が出ていきなり高騰することもある。

 また触媒が高騰したことで、これまで5~7万円で取引されていた3代目オデッセがいきなり15万円で取引されるようになったりするなど、小売以外でも色々な要素で儲かることがあると話す。結局は店主がどれだけアンテナを張り巡らせているのかというのがポイントになるのだ。

 最後に中古車を1台売るとどれくらい利益を生むのかと聞いてみると、10年位前は1台当たり20~30万あったが。しかしインターネットの普及による価格破壊で良心的な販売店では今や10万~20万。副業でブローカーみたいなことやっているところだと1台あたり2万円位と話してくれた。

 また、最近では新車ディーラーで中古車を安く売っていて、専門店は厳しくなっているという。新車が納車できないのであれば、戦略的な価格で中古車を販売し、新しいユーザーを獲得しているという。

 とにかくディーラーはユーザーを呼ぶための策を講じているのだ。これからユーザーが減るのは確実だから中古車販売店の仕事を奪おうとしているという。ディーラー系中古車販売店が戦略的な価格で来られたら、保証も付いているのでとても敵わないと話す。

 やはり中古車販売店も生き残るためには、小売りだけでなく輸出やパーツ販売など多角的な経営が求められているようだ。

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